皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループ名古屋拠点の片山眞沙です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「【タイ進出】e-Tax Invoiceはどう発行する?日系企業向け導入フローと実務ポイントを解説」」についてお話していこうと思います。
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・タイ関連セミナー拠点:タイ拠点氏名:片山はじめに皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファーム タイ拠点の片山です!
前回は、タイの「e-Tax Invoice / e-Receipt制度」の概要について整理しました。
その流れから、自分自身でも「実際にタイ企業はどのようにe-Tax Invoiceを発行しているのか」が気になり、今回は改めて制度や実務フローについて調べてみました。
今回も、タイでe-Tax Invoiceを発行する際の基本的な流れや、日系企業が押さえておきたい実務ポイントについて整理し、ケース別での留意点も記載しました。ぜひご一読ください。
e-Tax Invoiceとは?
e-Tax Invoiceとは、タイ歳入局(Revenue Department)が推進する電子税務制度であり、請求書や領収書を電子形式で発行・保存する仕組みです。
紙の税務書類を電子化することで、税務管理やVAT関連資料の管理効率化が期待されています。(前回同様)
現在、タイでは以下の2種類の方式が存在するとされています。
・ e-Tax Invoice & e-Receipt
・e-Tax Invoice by Email こちらは企業規模や運用体制によって利用方式が異なります。
タイのe-Tax Invoiceはどう発行するのか?
タイでe-Tax Invoiceを発行する場合、一般的には以下のような流れで進められます。
① VAT登録事業者であることを確認
e-Tax Invoice制度を利用するためには、まずVAT登録事業者である必要があり、タイで VAT登録を行っている法人が主な対象となります。
② e-Tax Invoice方式を選択
上記のように現在、タイでは主に以下2種類の方式が利用されています。
1つ目はe-Tax Invoice & e-Receiptです。こちらは比較的大規模な企業向けの方式であり、XML形式やPDF形式でデータを作成し、Digital Signature(電子署名)を付与してタイ歳入局へ送信します。
2つ目はe-Tax Invoice by Emailです。こちらは中小企業向けの簡易方式であり、メール送信時にタイムスタンプを利用する仕組みとなっています。
③ 電子署名(Digital Signature)の取得e-Tax Invoice & e-Receipt方式では、電子署名の取得が必要となります。電子署名は、電子書類の真正性を証明する役割を持ち、タイでは、認証機関(Certification Authority)を通じて取得する形が一般的とされています。
④ PDF/XML形式で請求書データを作成
e-Tax Invoiceでは、PDF、PDF/A-3、XML形式などで請求書データを作成します。また、企業によっては、ERPや会計システムと連携しながら発行業務を行うケースもあります。
⑤ タイ歳入局(Revenue Department)へデータ送信作成したe-Tax Invoiceデータは、タイ歳入局へ送信します。送信方法としては、以下のような方法が存在します。
・Web上でアップロード
・Service Provider経由
・Host to Host連携こちらも企業規模やシステム環境に応じて選択されます。
⑥ 電子データを保存
発行後は、電子データを一定期間保存する必要があり、PDFやXMLデータだけでなく、送信履歴や管理ログも整理しておくことが重要とされています。
◇日系企業がe-Tax Invoice導入前に確認したいポイントここからは導入を決定した後に確認するべきポイントをケース別にまとめましたのでぜひ、お役立てください。
ケース①:請求書発行件数が多い企業
毎月大量の請求書を発行する企業では、ERPや会計システムと連携した「e-Tax Invoice & e-Receipt」方式を検討するケースが多いです。特に、製造業や商社などで請求件数が多い場合、手作業運用ではデータ管理や送信対応の負荷が大きくなる可能性があります。そのため、以下のような対応を事前に検討することが重要です。
・ERPとのデータ連携可否確認
・XML形式への対応確認
・電子署名(Digital Signature)の取得準備
・タイ歳入局(Revenue Department)への送信方法整理
・外部ベンダー利用有無の検討ケース②:中小規模企業・請求件数が少ない企業一方で、請求件数が比較的少ない企業では、「e-Tax Invoice by Email」を利用するケースもあります。特に、駐在員事務所に近い運営体制や、小規模タイ法人では、システム投資を抑えながら運用したいケースがあります。その場合、以下のようなポイントを整理しておく必要があります。
・PDF管理ルールの整備
・メール送信フローの統一
・社内承認フローとの整合性確認・保存データのバックアップ管理
・タイ側担当者への運用教育ケース③:日本本社主導で管理している企業タイ法人単独ではなく、日本本社側で会計・経理統制を行っている企業では、タイ側制度との運用差異が課題になる場合があります。例えば、日本側では紙承認を前提としている一方、タイ側では電子対応を進める必要があるケースもあります。
そのため、以下のような事前確認が重要になります。
・日本本社の承認フロー確認
・タイ法人との役割分担整理
・PDF・電子署名データ保存方針の統一
・日本側監査対応との整合性確認
・本社・現地間でのデータ共有方法整理ケース④:複数拠点・複数システムを利用している企業
ASEAN複数国へ展開している企業では、国ごとに異なる税務電子化制度への対応が必要になるケースがあります。その場合、タイのみ個別対応するのか、グループ全体で運用を統一するのかが論点になります。そして実務上は、以下のような点を整理する企業もあります。
・ASEAN各国制度との比較
・システム統一可否
・データ形式の統一
・グループ会社間の運用ルール整備
・IT・セキュリティポリシー統一◇まとめ
タイでは、税務分野を含めた電子化対応が進められており、e-Tax Invoice制度についても、今後さらに普及・運用拡大が進む可能性高いです。特に、日系企業においては、単に制度へ対応するだけではなく、日本本社との運用整合性や、ERP・会計システムとの連携、電子データ管理体制なども含めて整理していくことが重要です。また、ASEAN各国でも税務電子化やデジタル対応が進められており、今後はタイのみならず、クロスボーダーでのバックオフィス体制やガバナンス整備の重要性も高まっていくことも予想されます。
私自身、現在はタイ駐在に向けた準備を進めていますが、今後はタイ現地での制度・実務・ビジネス環境に加え、M&A事業部も兼任する予定のため、タイを中心としたクロスボーダーM&Aの動向や、海外進出に関する実務面についても発信していければと思っております。
タイ進出、現地管理体制、クロスボーダーM&A等についてご関心がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
タイe-Tax Invoice ミニクイズ
最後に、今回の内容に関連したミニクイズを3問ご用意しました。
ぜひ復習も兼ねて挑戦してみてください!(答えは下記)
【第1問】
タイのe-Tax Invoice制度を推進している機関はどこでしょうか?
① BOI(Board of Investment)
② Revenue Department(タイ歳入局)
③ Ministry of Labour(労働省)
【第2問】
比較的小規模な企業で利用されるケースがある方式は次のうちどれでしょうか?
① e-Tax Invoice by Email ② Host to Host ③ ERP Integration Only
【第3問】
請求書発行件数が多い企業で、事前に確認が重要になるポイントとして適切なものはどれでしょうか?
① オフィス家具の購入計画 ② ERP・会計システムとの連携 ③ 駐車場契約最後までお読みいただきありがとうございました!
第1問の答え:② Revenue Department(タイ歳入局)
第2問の答え:① e-Tax Invoice by Email 第3問の答え:② ERP・会計システムとの連携◇東京コンサルティングファームのサポートについて弊社では、タイへ進出する日系企業向けに、会計・税務・会社設立・バックオフィス支援などを行っています。電子税務対応や会計実務体制の整備についても、現地実務を踏まえたサポートが可能です。
タイ進出や現地管理体制についてご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
※免責事項
本記事は、タイの電子税務制度に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言または税務助言を構成するものではありません。
実際の制度運用や実務対応については、最新法令や専門家への確認を推奨いたします。
東京コンサルティングファーム タイ拠点
片山眞沙