皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループタイ拠点の太田 貴子です!

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さて、今回は「【2026年最新】タイの有給休暇の種類と日数まとめ|病気休暇・産休の労働法上のルール」

についてお話していこうと思います。

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今回のテーマは、タイの有給休暇の種類についてです。タイで人事労務を見ていると、「年次休暇は何日必要なのか」「病欠はどこまで有給なのか」「産休や兵役休暇はどう扱うのか」といったご相談を受けることが少なくありません。タイの労働法では、休暇は単なる社内ルールではなく、法律上の最低基準として定められているものがあり、会社ごとの就業規則はその最低基準を下回ることができません。そのため、タイで労務管理を行う場合は、「会社独自の福利厚生として何を付けるか」の前に、まず法令上、どの休暇をどこまで保障しなければならないのかを押さえることが重要です。今回は、タイの法令や労働省の公表情報をもとに、有給で扱う必要のある主な休暇を中心に整理していきます。

年次休暇(Annual Leave)については、労働省で、1年間継続して勤務した従業員は、少なくとも年間6労働日の年次休暇を取得する権利があり、これは有給であると説明されています。また、会社があらかじめ年次休暇の日程を定めることや、労使合意(就業規則に記載)により翌年へ繰り越すことも可能です。日本企業の感覚では、有休付与日数の設計を細かく決めたくなりますが、タイではまずこの「1年勤務で最低6日」が出発点です。もちろん、会社としてこれ以上の条件を設けることは可能ですが、最低ラインは法令に沿って確保する必要があります。

病気休暇(Sick Leave)について、タイ労働省では、従業員は実際に病気である限り病気休暇を取得する権利があり、賃金支払いは年30労働日を上限とすることが示されています。また、3日を超えて連続して休む場合には医師による診断書の提出が求められることがあるとされています。ここで実務上よくある誤解は、「病気休暇は30日までしか取れない」という理解です。実際には、休暇取得権そのものと賃金支払い義務の上限を分けて考えており、会社としては就業規則や運用ルールの整備が重要になります。特に、診断書の扱い、上司への報告方法、欠勤との切り分けは明確にしておいた方がよいです。

私的な用事のため必要がある場合、年間3日間の有給を取得することができます。例えば、婚姻登録や宗教・慣習に関連する用事などです。

出産休暇(Maternity Leave)は2025年改正で120日・賃金支払いは60日へ拡大産休については、タイ労働省にて2025年、出産休暇が98日から120日に拡大され、さらにそのうち60日については通常賃金の支払い義務があると改定されています。これは従来よりも大きな改正であり、古い資料をそのまま参照していると誤りやすいポイントです。さらに、同じ発表では、子どもが病気・障害・特別な支援を必要とする場合の追加15日休暇(賃金50%)や、配偶者が出産した際の15日間の有給休暇も案内されています。制度改正の流れとして、単なる「産休の延長」ではなく、育児支援・家族支援へ範囲が広がっている点も押さえておきたいところです。

不妊手術休暇(leave for sterilization)についても、医師の判断に基づく必要期間について取得でき、その期間は有給で扱われることが示されています。普段はあまり話題にならない休暇ですが、法定の休暇類型の一つとして整理されています。実務では件数自体は多くありませんが、就業規則や社内規程でこの休暇に触れていないケースもあります。法令に定めがある以上、規程未整備のままにせず、申請方法や証明書類の扱いを決めておくことが望ましいです。

兵役や軍事訓練、装備確認などのための休暇についても、労働省では、招集日数に応じて取得でき、賃金支払いは年60日を超えない範囲と説明されています。企業としては頻度の高い休暇ではありませんが、対象者が出た場合に慌てないよう、就業規則上の文言を準備しておくことが大切です。

技能・専門性の向上させる研修や受験のため、研修休暇を取得することができます。原則的に有給とする必要はありませんが、18歳未満の従業員については、年間30日間を有給にする必要があります。

タイの有給休暇を運用するうえでは、単に日数を把握するだけでなく、どの休暇が法定の有給対象なのか、どの休暇に診断書や証明書が必要なのか、どこまでを会社規程で上乗せ・具体化するのかを整理することが重要です。また、タイでは法改正や労働省の運用案内がアップデートされることもあるため、古いネット記事だけを前提にせず、公式情報と自社規程の両方を定期的に見直すことが大切です。とりわけ産休・育児関連は近年改正が入っているため、昔の「90日・45日支給」の認識のままだと、現行制度とのズレが生じやすくなります。

タイの労働法上、代表的な有給の休暇としては、病気休暇、年次有給休暇、産休、不妊手術休暇、兵役休暇などが挙げられます。一方で、研修休暇のように法定休暇ではあっても有給ではないものもあるため、「休暇があること」と「賃金支払い義務があること」は分けて理解する必要があります。年次有給休暇:勤続1年で最低6日(有給)病気休暇:必要な日数(うち有給は年間30日まで)用事休暇:年間最低3日(うち有給は年間3日)出産休暇:120日(うち有給は60日)※2025年改正不妊手術休暇:医師の指定期間(有給)兵役休暇:招集日数(うち有給は年間60日まで)研修休暇:原則無給(※18歳未満は年間30日まで有給)

タイで労務管理を安定して行うためには、法律で定められた最低基準をベースにしながら、自社の就業規則や給与計算ルールを整えていくことが欠かせません。休暇制度は従業員満足だけでなく、法令順守や労使トラブル防止にも直結するテーマですので、早めに整理しておくことをおすすめします。以上、今回は「タイの有給休暇の種類について」ご紹介しました。少しでも実務の参考になれば幸いです。

東京コンサルティングファーム タイ拠点
太田 貴子