皆さん、
東京
いつも
さて、
あわせてご覧ください
カンボジアに
・カンボジアに
・カンボジア
✅ 実務チェックリスト(まずここを確認)
カンボジアで
- [ ]
労働局への 事業所開設届出を 行っている (開業日まで、 または 8人未満・機械不使用の 場合は 30日以内) - [ ]
採用・解雇のたびに 労働省への 宣言を 行っている - [ ]
全従業員に 雇用カード (Employment Card)・雇用ブック (Employment Book)を 発行している (入社後 7日以内) - [ ]
給与台帳を 3年間保管し、 労働監督官がいつでも 閲覧できる 状態にしている - [ ]
8人以上雇用する 場合、 就業規則を 作成・ 承認取得している (設立から 3カ月以内) - [ ]
8人以上雇用する 場合、 従業員代表を 選出している (設立から 6カ月以内) - [ ]
国家社会保障基金 (NSSF) へ 登録し、 毎月の 保険料を 納付している - [ ]
月2回の 給与支払いを 実施している (1回目:当月2週目に 純賃金の 50%、 2回目:当月4週目に 残額+手当) - [ ]
時間外労働を 行う 場合、 事前に 労働省の 許可を 得ている - [ ]
無期雇用従業員に 対して 年功補償を 6月・12月に 支払っている (各7.5日分) - [ ]
外国人従業員の 比率が カンボジア 人従業員の 10%以下になっている (超過の 場合は 特例申請) - [ ]
事務所内に 祝日・労働協約・就業規則・ 最低賃金などを 掲示している
はじめに:この記事の目的と読者対象
カンボジアへの
しかし
第1章|カンボジアの労働環境と人材市場
カンボジアの労働力人口
カンボジアの
最大都市
産業別の就業構造
2019年時点の
- 第1次産業
(農林漁業) :34.5%(2013年比 −15.0%) - 第2次産業
(製造業・建設業など) :27.9%(同 +8.7%) - 第3次産業
(サービス :37.5%業など) (同 +6.3%)
製造業と
失業率の推移
15歳以上の
第2章|カンボジア労働法の基礎知識
法体系の概要
カンボジアの
| 法令名 | 内容 |
| 労働法 | 労使関係・雇用・賃金・休暇など |
| 労働社会保障法 | 従業員の |
加えて、
適用範囲
カンボジア
日本との主な比較
| 項目 | 日本 | カンボジア |
| 労働契約 | 口頭でも有効 | 口頭でも有効 |
| 労働時間 | 1日8時間・週40時間 | 1日8時間・週48時間以内 |
| 休憩時間 | 6時間超で | 1日 |
| 休日 | 週1日以上 | 週1日 |
| 割増賃金 | 1.25〜1.35倍 | 2倍 |
| 年次有給休暇 | 勤続6カ月で | 年間18日〜 |
第3章|労働時間・残業・割増賃金の実務
法定労働時間
- 男女ともに
1日8時間・週48時間を 超えてはならない - シフト制の
場合は 朝・午後の 2シフトのみ 認められる - 未成年者の
就業時間は 1日8時間以内、 就業間隔は 最低13時間必要
深夜労働の定義と義務
労働法144条によると、
時間外労働(残業)のルール
時間外労働は
- 上限:1日2時間まで
- 事前許可:労働省から
取得が必要 - 2時間超の
残業:15日前までに 届出が必要 - 許可取得の
先行期間:最大2カ 月先まで 申請可能 - 残業時の
食事手当:1日につき2,000リエルまたは 無料食事の 提供が義務
割増賃金の計算表
| 労働時間帯 | 賃金割合 |
| 勤務日の | 100% |
| 勤務日の | 130% |
| 勤務日の | 150% |
| 勤務日の | 200% |
| 週休日の | 200% |
| 祝日の労働 | 100% + 100% |
⚠️ 重要:カンボジアでは
残業代の計算例
月給100米
- 基本時間給 = 100ドル ÷
(26日 × 8時間)≒ 0.48ドル/時間 - 2時間分の
残業手当 = 0.48 × 150% × 2時間 = 1.44ドル
第4章|休暇制度の詳細と実務対応
年次有給休暇
すべての
| 勤続年数 | 年間有給休暇日数 |
| 1〜3年目 | 18日 |
| 4〜6年目 | 19日 |
| 7〜9年目 | 20日 |
付与基準(週別):
| 所定労働時間/週 | 月間付与日数 |
| 〜48時間 | 1.5日 |
| 〜40時間 | 1.25日 |
| 〜32時間 | 1日 |
| 〜24時間 | 0.75日 |
有給の繰り越しルール(労働法167条4項)
従業員都合で
計算例:
- 1年目に
1日も 消化しなかった 場合:18日 − 12日 = 6日繰り越し - 2年目の
有給日数:6日 (繰越) + 18日 = 24日
なお、雇用主都合で
特別休暇(年間7日以内の有給)
以下の事由で取得できます:
- 従業員本人の結婚
- 配偶者の出産
- 子どもの結婚
- 配偶者・子ども・両親の
病気・死亡
年次有給残日数がある
出産休暇
勤続1年以上の
病気休暇
医師の
- 1カ
月目:賃金全額支払 - 2〜3カ
月目:賃金の 60%支払 - 4〜6カ
月目:支払い 不要 (勤続年数は加算) - 6カ月超の
病気休暇:法律に 従い解雇可能
第5章|カンボジアの雇用形態と雇用契約
雇用形態の種類
カンボジアの
- 正規雇用:無期限に
業務に 従事する従業員 - 試用期間中雇用:正規従業員は
3カ月、 専門職は 2カ月、 非専門職は 1カ月が上限 - 非正規雇用:短期・季節・周期的な
業務に 従事する者 - 見習い:雇用主との
徒弟関係 (最長2年間、 縫製業は 2カ月以内) - 派遣
(アウトソーシング) :現時点では具体的な 法令・細則なし
有期雇用契約の重要ルール
有期雇用契約には以下の要件が必要です:
- 書面による
契約 (日雇い・パートタイムは 例外あり) - 契約期間は2年以内
- 正確な
開始日・ 終了日の記載 - 更新可能だが、合計2年を
超えた 場合は 自動的に 無期雇用契約とみなされる
⚠️ 2年
有期雇用契約の事前通知期間
| 契約期間 | 事前通知期間 |
| 6カ月未満 | 通知不要 |
| 6カ月以上 | 10日間 |
| 1年以上 | 15日間 |
無期雇用契約の事前通知期間
| 契約期間 | 事前通知期間 |
| 6カ月未満 | 7日間 |
| 6カ月以上 | 15日間 |
| 2年以上 | 1カ月 |
| 5年以上 | 2カ月 |
| 10年以上 | 3カ月 |
従業員は
第6章|カンボジアの解雇手続き
解雇のための正当な理由
無期雇用契約を
- 従業員の
技術・資格・態度・ 適性に 基づく理由 - 雇用主の
経営上の 必要性に 基づく理由
ただし、
即時解雇(重大な不履行)
以下の
- 窃盗・横領・着服
- 採用時・雇用期間中の
詐欺行為 (偽造文書の 提示、 怠業、 秘密漏洩など) - 規律・安全衛生規則への
重大な違反 - 雇用主や
他の 従業員への 暴言・暴行 - 他の
従業員に 重大な 違反をそそのかす行為 - 政治的
プロパガンダ・ デモ活動
⚠️ タイムリミット:過失を
解雇フロー(無期雇用の場合)
① 解雇理由の
↓
② 重大な
↓
③ 通常解雇の
↓
④ 事前通知の
↓
⑤ 解雇手当・年功補償・残存有給補償の計算
↓
⑥ 労働終了後48時間以内に
↓
⑦ 雇用証明書の
解雇手当の計算
正当な理由なく解雇する場合、従業員は以下の補償を請求できます:
- 解雇に
関わる賠償 - 損害賠償
- 事前通知に
代わる補償
補償金の
- 12カ月間の
平均日当 = 1,768.28 ÷ (12カ 月 × 26日)≒ 5.67ドル/日 - 解雇補償
(30日分) = 5.67 × 30日 ≒ 170ドル
計算基礎は
第7章|年功補償制度(2018年改正・重要)
制度の概要
2018年6月の
支払い基準
- 1年間の
雇用につき15日分の賃金 を年功補償として支払う - 6月に
7.5日分、 の12月に 7.5日分 2回に 分けて支払う - 雇用期間が6カ月未満でも
月割りせず7.5日分の満額 を支払う 義務がある
遡及的年功補償(過去分)
| 対象 | 支払開始 | 支払基準 |
| 縫製業企業 | 2019年〜 | 過去の |
| 縫製業以外の企業 | 2021年〜 | 新しい |
⚠️ 実務注意点:縫製業以外の
第8章|賃金・最低賃金・給与支払いの実務
賃金の定義
賃金には
最低賃金(2022年時点)
縫製・製靴業および繊維業のみ最低賃金が法定されています:
- 試用期間中
(1〜3カ月):月額192米ドル - 試用期間終了後:月額194米ドル(前年比+1.0%)
最低賃金の
月2回払いの義務(2019年1月〜)
すべての
- 1回目:当月2週目に
純賃金 (時間外手当等を 除く)の50% - 2回目:当月4週目に
残り50%+諸手当
この
縫製・製靴業の各種手当
| 手当の種類 | 支払条件 | 金額 |
| 通勤・住宅手当 | 月14日以上勤務 | 7米ドル/月 |
| 通勤・住宅手当 | 月13日以下勤務 | 3.5米ドル/月 |
| 皆勤手当 | 全勤 | 最低10米 |
第9章|就業規則の作成・登録・承認
作成義務
従業員が
作成・承認の手順
- 従業員代表との協議を
行い 内容を 決定する - 企業設立から
3カ月以内 (または 8人以上になった 日から)に就業規則を 労働局に提出 - 労働監督官が60日以内に承認し、
有効となる - 承認後、
従業員に 配布し、 従業員が アクセスしやすい 場所に 掲示する
就業規則に盛り込むべき必須項目
- 採用条件・試用期間
- 労働時間・休日・深夜労働・
時間外労働 - 賃金・賞与・各種手当の
計算・支払 - 年次有給休暇・
特別休暇・出産休暇・病気休暇 - 安全衛生措置
- 従業員の
義務と 懲戒規則 (即時解雇・停職・戒告の基準) - 解雇の
事前通知期間
第10章|NSSF(国家社会保障基金)への登録と保険料
登録義務と手続き
1人以上の
保険料率(全額企業負担)
| プログラム | 保険料率 |
| 労働災害 | 0.8% |
| 健康保険 | 2.6% |
保険料は
NSSFへの登録手順(実務フロー)
① 会社設立
↓
② 設立・採用から
↓
③ 各従業員を
↓
④ 毎月の
↓
⑤ 採用・解雇のたびに
社会保険給付の概要
- 年金制度(老齢・傷病・遺族)
:現時点では 民間は未実施 - 健康保険:入院・外来・緊急・分娩・リハビリなどをカバー
- 労働災害保険:職務上の
傷害・職業病を補償 - 失業保険:現時点では
整備されていない (解雇手当が 実質的な代替)
健康保険給付を受ける条件
- NSSFに
登録された 企業で 就業していること - 自身が
NSSFに 登録されていること - 2カ月連続で
健康保険料を 支払っていること (または 直近12カ 月中6カ 月以上)
第11章|外国人従業員の雇用管理
雇用できる外国人の職種
カンボジアでは
- 事務系の職員
- 高度の
技術を 有する職員 - 熟練の職員
原則として
外国人比率のルール
- 外国人比率は
カンボジア 人従業員の10%以下が原則 - 10%を
超える 場合は **従業員割当申請 (Quota) **による 特例許可が必要
外国人がカンボジアで就業するための要件
- 労働省発行の労働許可証を
保有していること - 合法的に
カンボジアに 入国していること - 有効な
居住許可を 保有していること - 有効な
パスポートを 保持していること - 健康で、
伝染病がないこと
外国人従業員の
第12章|従業員代表制度
選出義務
従業員が
必要人数の基準
| 従業員数 | 従業員代表数 / アシスタント数 |
| 1〜7人 | 不要 |
| 8〜50人 | 1名 / 1名 |
| 51〜100人 | 2名 / 2名 |
| 101〜200人 | 3名 / 3名 |
| 201人以上 | 100人増えるごとに |
従業員代表の権限と役割
- 就業規則策定時に
協議・意見書を 提出する 権限を持つ - 集団解雇の
際には 助言を 求める 義務がある - 従業員代表の
解雇には労働監督官の許可が必要
第13章|労務管理テンプレート(そのまま使える)
労務管理チェックシート(月次・年次)
毎月の確認事項:
- [ ]
月2回の 給与支払いを 実施した (1回目:2週目、 2回目:4週目) - [ ]
時間外労働手当を 正確に 計算・ 支払った (150〜200%) - [ ]
NSSFの 保険料を 計算・ 納付した - [ ]
新規採用・退職者の NSSF 登録更新を行った - [ ]
残業の 労働省許可を 事前に 取得した (必要な場合)
半期の確認事項(6月・12月):
- [ ]
年功補償を 計算し、 支払った (各7.5日分) - [ ]
縫製業の 場合、 遡及的年功補償を 支払った (各15日分)
年次の確認事項:
- [ ]
年次有給休暇の 残日数を 集計・ 管理した - [ ]
就業規則の 内容が 最新の 法令に 準拠しているか 確認した - [ ]
外国人従業員の 労働許可証・居住許可の 有効期限を 確認した - [ ]
従業員代表の 任期 (2年)を 確認し、 必要に 応じて 選出した
雇用契約書に必ず記載すべき項目リスト
- 雇用形態
(有期・無期・試用期間) - 契約開始日・
終了日 (有期の場合) - 業務内容
- 勤務場所・勤務時間・シフト
- 基本給・各種手当の
金額と 計算方法 - 給与支払日
(月2回の明記) - 年次有給休暇日数
- 解雇の
事前通知期間 - 懲戒規定への参照
- 就業規則への
参照・同意
解雇補償金計算シート(フォーマット)
【従業員情報】
氏名:___________
雇用形態:有期 / 無期
雇用開始日:___________
雇用終了日:___________
【直近12カ月の
基本給合計:___________ ドル
時間外手当合計:___________ ドル
諸手当合計:___________ ドル
12カ
【計算】
平均日当 = 12カ
※労働終了後48時間以内に
まとめ:カンボジア労務管理の5つの重要ポイント
カンボジアで
① 残業コストは
② 有期雇用の
③ 年功補償は
④ NSSFの
⑤ 就業規則は
参考資料・関連リンク
- カンボジア労働法
(Labor Law, 1997年・改正版) - 社会保険制度法
(Law on Social Security Schemes, 2002年) - 国家社会保障基金
(NSSF) 公式 サイト:http://www.nssf.gov.kh/ - カンボジア
労働職業訓練省 (MLVT) :www.fwcms.mlvt.gov.kh - 総務省統計局「カンボジア
人口 センサス」 関連資料
本記事は
東京
松木 祐里香