今回はメキシコの合同会社の機関設計に必要な要素のうち、出資持分についてお話します。
合同会社の出資持分については、株式会社同様に最低金額は定められておりません。また、可変資本株式会社と同じく、出資額を自由に変更することも可能であり、この形態の合同会社のことを、可変資本合同会社(S.de R.L. de C.V.:Sociedadde Responsabilidad Limitada de Capital Variable)と呼びます。
出資持分の金額は定款によって定められ(商事会社一般法62条)、合同会社の設立時に、出資持分総額の50%以上を銀行口座へ払込む必要があります(64条)。
また、一度出資した持分は原則減額することはできませんが、可変資本合同会社の場合や定款で持分の償却を認めている場合に限り減額することができ、そのときの出資額に応じて償却金額の分配がなされます(71条)。一方で、出資持分を増額することはいつでも可能であり、この場合、定款で別段の定めがない限り出資持分に比例して各社員が新たに出資を行うことになります(70条、72条)。
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