相対評価の欠点

 

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。

今週は、人事評価制度の評価方法に関して記載いたします。

 

質問)

弊社メキシコ拠点は改めて人事評価制度を土台から作成することを検討しております。
役職ごとのジョブ・ディスクリプションは少しずつ原型ができてきましたが、目標を設定する上で、評価方法をまず考えていかなければならないという考えが社内で出ております。主な評価方法としては絶対評価と相対評価の2種類があると思いますが、絶対評価にする場合は従業員一人一人の目標内容を改めて精査する必要がある、という意見を人事課から受けています。
個人的には従業員同士で競争心をもって切磋琢磨していって欲しいため、相対評価の案を勧めていきたいと考えているのですが、貴社はどちらを推奨されていらっしゃいますか。ご教示の程お願いいたします。

 

 

回答)

お問い合わせいただきありがとうございます。

まずご質問にお答えいたしますが、弊社としましては「絶対評価」を推奨させていただいております。

ご質問者様のご意向の通り、相対評価は従業員一人一人の成果をランキング形式で評価していくため、他従業員との競い合いのもと社内全体で成長していくことが期待できる評価方法です。また、評価結果でつけられた順位毎に賞与へ反映すればよいため、評価者の立場としても楽に評価を運用できる利点もございます。

 

しかし、従業員の立場から考えてみるとどうでしょうか。

相対的に評価をつけられるということは、いくら頑張って成果を出したとしても、周囲の成果がそれを上回ってしまえば低評価がつけられますし、逆に会社が求めている程の成果を出していなくても、周囲の成果がそれを更に下回っていれば高評価となります。つまり、社員の頑張り具合がそのまま評価に繋がるとは限らないのです。

弊社ではそんな評価方法が、人事評価制度そのものに対する従業員の不満や不信感を募らせてしまうと考えております。納得のできない評価制度についてくる社員はいませんし、目標の達成に対するやる気も削がれ、評価制度そのものの意義が希薄となってしまう可能性がございます。

弊社が推奨している絶対評価では、周囲の成果に左右されることはなく、従業員個人の目標に対する達成度合いで評価を行うことで、公正かつ納得のいく評価を行うことができます。

 

今週は以上となります。
更に詳しい構築・運用方法をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
清水皐

 

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