メキシコの年度末会計処理の留意点について

皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの渡辺 寛です。
今週はメキシコの年度末の会計の留意点をご紹介します。

質問)
12月に入り、2018年もそろそろ終わりを迎えております。
メキシコでは、原則課税年度は、1月1日から12月31日とお聞きしております。年度末を迎えるにあたり、会計処理で注意するべきポイントはありますでしょうか。

回答)
一番に注意しなければならないことは、前年度に発行され、処理漏れとなったFactura(費用)等は翌年度に損金参入させることが難しいという事です。
そのことから以下の項目に注意する必要があります。

①前払費用や立替金等、資産科目に不審な科目がないか
請求書が自社宛に発行され、支払も既に完了しているにも関わらず会計士が請求書のみ確認していなかった場合、メキシコの会計士によっては、前払費用や立替金等
の資産科目でずっと残しておくケースが多く見られます。

年度を超えてしまった場合、時間が経てば経つほど前払費用から損金参入費用として計上するのが難しくなります。
特に金額が大きくなると、SAT(国税庁)から指摘されるリスクも増え、場合によっては、過去分の費用を損金参入費用に振り返る事によってペナルティが課せられる可能性も御座います。

そのため、資産科目に上記の様な数字がないか確認する必要が御座います。

上記の対処方法としては、過去の請求書やFacturaをキャンセル処理してもらい、再度今年度において再発行をして頂くことがあげられます。

②2018年において発行されたFacturaに作成ミスがないか
前提としてFacturaに記載ミスがあった場合、(例:RFCが1文字違うなど)損金参入費用として計上が出来なくなります。
当年度において再発行してもらえるのであれば、問題はありませんが、年度を超えてしまった場合は、2018年の損金参入費用として計上させることは出来ず、2019年度の損気参入費用にするか、2018年度において損金不算入費用とするかの2択となってしまいます。
但し、2019年の損気参入費用とする場合でも、サプライヤー等にFacturaを再発行してもらうという事が前提となりますので注意が必要となります。

株式会社東京コンサルティングファーム

メキシコ拠点

渡辺寛

 

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