経営者は、“未来を語る事”が一番大事と言われます。
これは、組織のリーダーの役割である
①目標の設定
②目標の共有
③目標の実行
の全ての基になるのが“未来”だからです。
もし、経営者が過去を語れば語るほど、すでに“過去の人”になり
会社は衰退していくことでしょう。
過去が良かったかどうかではなく、未来をどう良くしていくか。
そのための一つの指針となるのが、会社の良し悪しを測る”財務指標”になります。
そして、重要なことは、その企業の経営者が“どの財務指標に着目しているか?”
という点です。
短期的には、利益を出さないと会社は潰れてしまいます。
しかし、利益をあげていく上で大事なのは、その制約条件となる“売上”であるため、
長期的には”売上の成長率”を見ていくべきだと思います。
そして“過去”を見る場合は、“自己資本比率”を参考にすると良いでしょう。
この指標が高ければ高いほど、倒産リスクは少なくなりますが、あまりに
高すぎる会社は、保守的で「過去、挑戦をしてこなかった」という事もあり得ます。
その蓄積された企業文化が、将来のリスクにも繋がることになります。
過去を見るのは、安全性。
現在を見るのは、収益性。
そして、未来を見るのは、成長性。
経営者が着目する財務指標に、その人の、会社の“こだわり”が表れます。
良いこだわりは会社を成長させ、悪いこだわりは会社を潰していきます。
財務指標の知識をいくら入れても、経営で”使う”というのは難しく、
財務指標の”本質”を正しく理解していないと、「数字に踊らされる」
という事になりかねません。
そう考えると、経営者も“数字を学ぶ”ということは大事ですが、
単に財務指標を知識として覚えてもあまり意味がなく、経営との関連性、
その数字をどうやって使うか、という“正しい知識”が必要なのだと思います。
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増田 鉄矢
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