会社の測定指標として、下記の3つがあります。
- (1)未来・・・成長性
- (2)現在・・・収益性
- (3)過去・・・自己資本比率
上記のうち一番重要でフォーカスすべきは成長性です。
成長性と収益性はトレードオフの関係にありますが、両方を高めることを考えなけば、
長期的に収益性を高めることができません。自己資本比率は、収益性が継続できれば、結
果として高まります。
上記3つの指標が高いと良い会社と判断できるのですが、それ以外に社会性があるかどうかも重要な指標となっていると思います。
社会性があるかどうかは、CSR(企業の社会的責任)活動をしているかどうか?との関連性が強いと思われますが、慈善活動なので大企業が中心になっています。中小企業でも、CSR活動に取り組んでいる会社は、地域密着で信頼性を高める目的が多いです。
会社の信頼を高めるための慈善活動となると、漠然としていていますし、その活動によって、成長性や収益性が悪くなっては本末転倒です。
よって、CSR活動は、最終的には必ず企業の利益に返ってくるものでなければいけない
と思います。
つまりは、企業の社会性の高さは、企業のための社会性であり、結果として企業の成長性、収益性を高めるものという位置付けで測定する必要があると思います。
では、社会性の高さが本当に成長性や収益性を高めることになるのか?と疑問が湧いてきます。
慶應義塾大学商学部の岡本大輔教授による興味深い調査結果があります。
調査対象会社(東証上場企業の製造業)を下記の4つのタイプに分けて、20年後の状況を調査したのです。
- タイプ1=財務業績、社会性ともに高い企業
- タイプ2=財務業績、社会性ともに低い企業
- タイプ3=財務業績のみ高い企業
- タイプ4=社会性のみ高い企業
その結果、対象会社のうち財務業績が上位3分の1に入っている会社がタイプ1とタイプ3なのですが、20年後も上位3分の1に入る会社は、タイプ1が60%でタイプ2が41%だったのです。
タイプ2とタイプ4は財務業績が下位3分の1の会社に入っている会社なのですが、20年後に業績が回復している会社はタイプ2は13%で、タイプ4は43%でした。
この結果から、社会性を戦略的に高めると財務指標も高まると考えられます。
社会性が業績に現れるのは、20年後ぐらいのようですが、会社の永続を考えると、社会性の指標も見ていくことに意義があると思われます。
ちなみに、社会性を測定する指標は、上記の調査では、従業員関連、地域関連、社会・一般関連、環境関連の項目を入れ、数値化しものです。
社会性の指標が、明確で定量的に測定できれば、もっと重要な測定指標として注目されるのかも知れません。
ただ、自社の社会性について自社で指標を作って、高めていくことは、理念浸透のためにも重要だと思います。
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東 真奈美
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