平素よりご愛読いただき誠にありがとうございます。東京コンサルティンググループ、インドネシア法人にて勤務しております、金目沙織です。
昨今日系企業の経営者様の間では、インドネシア従業員に対するご懸念が尽きないことかと存じます。
上がらないパフォーマンス、増えると遅刻率、改善の兆しが見られない態度等、経営者様の頭を悩ませがちなことでしょう。
しかし、こういった従業員に対して、減給を考えたり、解雇を考えたりするためには、正当な就業規則や評価制度がなければなりません。
そこで、本日は、インドネシアにおける就業規則に関わる規定についてお伝えしたいと思います。
1.就業規則及び賃金規定の登録
インドネシア労働法第108条において、日本同様企業の従業員数が10名を超える場合、就業規則及び賃金規定を作成し、インドネシア労働局に登録しなければならないと定められております。
また、第111条において、就業規則の有効期限は2年までと定められており、有効期限超過後には更新しなければなりません。
賃金規定に関しては、インドネシアの最低賃金が毎年上昇する傾向にありますので、1年に一度更新する必要があります。
なお、インドネシアでは政令2015年第78号により、翌年の州別最低賃金は「前年の9月から当該年の9月期の物価上昇率」と「前年第3・4四半期と当該年の第1・2四半期のGDP成長から得られたGDP成長率」の和で算出されることとなっております。
2.政府への登録申請
就業規則及び賃金規定をインドネシア労働局へ申請する際に必要となる書類をご紹介致します。
・Employment data / 雇用データ
・Declaration Letter of Company Director / 社長からの宣言書
・Minutes of the result of the discussion on the preparation of Company Regulation / 就業規則の作成に関する議論の結果の議事録
・Copy of Compulsory Report of Employment (Law No.7 of 1981)
/ 雇用義務報告書の写し(1981年法律第7号)
・Copy of Mandatory Report of Workers Welfare Facility (Local Regulation No. 6/2004) / 労働者福祉施設の義務報告書のコピー(地方規則第6/2004)
・Copy of Legalization Letter and old company regulation (for ratification of Company Regulation of Extension)
/ 合法化書の写し及び旧会社規則(会社拡張延長規則の批准のため)
・Copy of receipt of payment of contribution of BPJS Program Employment, BPJS Health and JSHK Program last month
/ 先月のBPJSプログラム雇用、BPJSヘルスおよびJSHKプログラムの拠出金の支払いの領収書の写し
・3 Copies of Company Regulation / 就業規則のコピー3部
これらの書類をもって当局へ出向き、申請手続きをしていくこととなります。
尚、当該手続きにあたり、書類不備等(主に就業規則)ございますと差し戻される場合がございますのでご注意ください。
PT. Tokyo Consulting
金目 沙織
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