中国のPE課税とは?

こんにちは、中国・上海の安孫子 悠治 (アビコ ユウジ)です。

 

今日は中国のPE課税についてお話しします。

 

そもそもPEとは何か?

 

PEとは Permanent Establishment の略で、外国企業が中国国内に事業を行うために設けた場所を指します。

 

これには事業の管理場所・支店・事業を行う機能を有する施設等が含まれます。

 

外国企業が中国に何らかの拠点を持つ場合にPEに該当するか否かによって、課税関係の取り扱い等が異なってきます。

 

PEに認定されるには次の3つの条件が求められます。

 

1.営業場所を所有していること

2.1.の場所が1つの確定した地点として設立されたものであること

3.企業が当該場所で営業活動を行っていること

 

 

PE認定された場合の課税対象となる税は下記に記載した通りです。PEと認定された企業への課税は、非居住企業よりも基本的に高くなります。

 

1.企業所得税

企業所得税の計算方法は「課税額=営業収入×利益査定率×25%」となります。利益査定率は、税務主管機関により、PEの業界特徴や具体的な業務内容等に基づき判断されます。

 

2.外国籍従業員の個人所得税

PE認定かつ利益査定率に基づき企業所得税を納付した場合は、外国籍従業員は中国での滞在日数に応じて個人所得税を納付する必要があります。滞在日数が183日以下の場合、個人所得税の納付は免税されますが、PE認定されている場合は183日以下であっても課税されます。

 

 

また、2008年に新企業所得税法が実施されて以来、非居住企業が中国に人員を派遣する際に、以下の要素に該当する場合PEと認定される可能性があります。

 

○基本的判断要素

 

・非居住企業が派遣人員の業務に対して責任および一部もしくは全部を負担している。

 

・非居住企業が派遣人員の業務を考査している。

 

○参考要素

 

・派遣先企業が派遣元企業に管理費、サービス費などの名目で金銭を支払っている。

 

・派遣先企業が派遣元企業に支払った金銭の金額が、派遣元企業が立て替えて支払った派遣人員への賃金、給与、社会保険費およびその他の費用の額を超えている。

 

・派遣元企業が、派遣先企業が支給した関係費用を全て派遣人員に支給せず、一部の金銭を留保している。

 

・派遣元企業が負担している派遣人員の賃金、給与の全額について中国で個人所得税が納付されていない。

 

・派遣元企業が、派遣人員の人数、職務資格、賃金基準および中国国内の勤務地を指定している。

 

 

今日は以上です。

 

 

中国ビジネスにおけるセミナーも随時開催しております。

ご興味のある方はぜひご連絡ください。

————————————————————————————————————————-

東顧企業管理(上海)有限公司

安孫子 悠治 (abiko yuji)

E-mailabiko.yuji@tokyoconsultinggroup.com

TEL 15021876101

 

関連記事

ページ上部へ戻る