今回はメキシコのハリスコ州の投資インセンティブについてお話します。
メキシコの西部に位置する126の自治体を持つ州であり、州都はグアダラハラ(Guadalajara)市です。州の面積は7万8,599km2(31州中7位)であり、州の人口は約777万人(31州中4位)です。
州都のグアダラハラ市は、メキシコ第2の都市(市の人口は州全体の23%で164万人、都市圏の人口は約421万人)として古くから栄え(2013年時点)、その美しさから西部の真珠といわれています。グアダラハラには、地下鉄が走っており、近年ではメキシコ・シティとグアダラハラを高速鉄道で結ぶ計画がペニャ・ニエト大統領の国家開発計画2013~2018を基に進行しています。
日本企業の新規の進出はそこまでは多くないものの、依然として若干の進出はあり、その多くが州都のグアダラハラ周辺に集中しています。
[日本企業の進出状況]
ハリスコ州には、本田技研工業、花王、ヤクルト本社などの日本でもなじみのある企業が進出しています。企業活動を行う日本企業も多く、中でもヤクルトは1980年代からグアダラハラに拠点を設けて活動しています。1980年代当時はヤクルトの販売形態(ヤクルトレディによる訪問販売)ではグアダラハラで成功することは難しいといわれていましたが、適切な社員研修と弛まぬ努力を続けてきた結果、2013年時点では約1,000名のヤクルトレディが在籍しており、見事に業務を行っています。
[インセンティブ]
ハリスコ州では、特定のプロジェクトに対して主に下記のようなインセンティブを設定しています。
免税
・給与税100%免除(設立1年目:全労働者対象)
・給与税50%免除(設立2年目:事業拡大に伴う新規労働者対象)
免税以外のインセンティブ
・国が主催する専門職向けの研修プログラムに対する助成金
・国が主導となる電気・水道・道路などのインフラ開発に対する助成金
・州政府が管理する不動産の販売、使用、賃貸における価格の優遇
以上、お読みいただきありがとうございました。
なお、本記事は2019年8月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。