皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループ マレーシア拠点の長山毅大です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回は「【マレーシア】「E-Invoice特別自主開示プログラム(SVDP)」が開始 -2027年末まで、過去の未提出・誤りをペナルティなしで是正-」についてお話していこうと思います。

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背景

マレーシアでは2024年8月から段階的にE-Invoiceの義務化が進み、2026年1月には年商RM100万超の企業まで対象が拡大しました。制度が短期間で複雑化した結果、実務では未提出・提出漏れ・記載誤りが少なからず発生しています。

E-Invoiceを発行しない場合、所得税法(Income Tax Act 1967)第120条(1)(d)に基づき1件あたりRM200以上RM20,000以下の罰金等の対象となり得るうえ、LHDN(内国歳入庁)はすでにE-Invoice compliance reviewを開始しています。

制度概要

LHDNが2026年7月7日付公表した、期間限定の自主開示制度です。

期間2026年7月7日から2027年12月31日まで
対象義務化開始日以降の未提出、記載誤り・仕様不適合、一部取引の漏れ、Self-billed E-Invoiceの未提出、Compliance Review通知済みの案件
効果開示対象について、Compliance Review・執行措置・ペナルティ・起訴を行わない
対象外虚偽、故意の不履行、重大な過失、SVDP要件を満たさない提出
提出方法専用バージョン「SVDP 1.2」(電子署名なし)または「SVDP 1.3」(電子署名あり)を使用

提出にあたっては、次の点にご注意ください。

  • 未提出のConsolidated E-Invoiceは、複数月を一括せず取引月ごとに提出
  • 2026年1月1日以降のRM10,000超の取引は、遡及是正でも個別のE-Invoiceが必要

なお本制度は、義務化スケジュールを延長するものでも、本税の負担を免除するものでもありません。

日系企業への影響

年商RM100万超の日系現地法人はすでに義務化の対象です。ERP改修を本社主導で行った企業でも、以下の領域に漏れが生じているケースが多く見られます。

  • Self-billed E-Invoice:親会社へのロイヤルティ・経営指導料、物品/サービスの輸入、個人家主への賃料、経費精算に紛れた海外サブスクリプション費用
  • 猶予期間中のConsolidated E-Invoiceの未提出「猶予期間中は提出自体が不要」との誤認)
  • 売上側のE-Invoiceのみを点検し、仕入・費用側を見落とすケース
  • TIN・BRNの誤り(2026年8月1日から検証が厳格化)

実務対応

  1. 自社の義務化開始日と猶予期間の終期を確定する
  2. 会計帳簿・SST申告データとMyInvoisの提出記録を突合し、未提出・誤りを洗い出す
  3. 差異を取引類型別・月別に整理する(Consolidated分は月単位で区分)
  4. SVDP 1.2/1.3で提出できるよう、API連携またはバッチテンプレートを更新する
  5. 二重計上を防ぐため、SVDP提出分を識別できる管理台帳を整備する

期限は2027年12月31日ですが、取引量の多い企業では過去数年分の突合と再作成に相当な時間を要します。2026年中に現状把握を終えておくことをお勧めします。

東京コンサルティングファーム マレーシア拠点
長山毅大