皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループマレーシア拠点の長山毅大です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回は「他行ATM引き出し手数料(RM1)が撤廃 -2026年7月1日より、銀行運営ATMでの手数料が無料に-」についてお話していこうと思います。

あわせてご覧ください

マレーシアに関する基礎知識が知りたい方は、こちらから▼
・マレーシアの基礎知識
マレーシアに関するセミナーに参加したい方は、こちらから▼
・マレーシア関連セミナー

-2026年7月1日より、銀行運営ATMでの手数料が無料に-

マレーシアでは従来、自分の口座を持つ銀行以外が運営するATM(他行ATM)で現金を引き出す際、1回あたりRM1の他行間手数料が徴収されてきました。この手数料は2020年の移動制限令(MCO)下で一時的に免除されたことがありましたが、2022年2月に復活していた経緯があります。
 こうした中、マレーシア銀行協会(ABM)、イスラム銀行金融機関協会(AIBIM)、開発金融機関協会(ADFIM)の3団体は、決済ネットワーク運営会社のPayNet(Payments Network Malaysia)と共同で、2026年6月15日、このRM1手数料を恒久的に撤廃すると発表しました。

2026年7月1日より、マレーシアの銀行が発行したデビットカードを保有していれば、発行銀行とは異なる銀行が運営するATM・現金リサイクル機(SRM/CRM)を利用しても、他行間手数料RM1が発生しなくなりました。
 対象台数は全国の銀行運営ATMの約84%にあたる約14,000〜16,000台です。引き出し回数の制限は設けられておらず、コロナ禍の一時免除とは異なり、今回は期限のない恒久的措置と位置づけられています。

①対象となるカードマレーシア国内の銀行が発行したデビットカードが対象です。海外で発行されたカードには本措置は適用されません。

②対象となるATM 銀行が直接運営するATM・SRM/CRMが対象です。全体の約16%を占める非銀行系事業者運営のATMは対象外であり、これらでは引き続き手数料が発生する可能性があります。ATM 機に表示された銀行ロゴにより運営主体を確認することが推奨されています。

1回あたりの引き出し上限額(多くの銀行でRM3,000〜5,000程度)は、従来どおり銀行ごとに設定されており、変更はありません。

本措置により、「手数料回避のために複数の銀行口座を保有する」という従来の実務上の工夫は、その必要性が大きく後退したといえます。主要銀行(Maybank、CIMB、Public Bank など)の口座を1つ保有していれば、他行のATMも同一条件で利用可能です。
 もっとも、以下の観点からは、複数口座の保有に一定の意義が残るとの見方もできます。

東マレーシア(サバ州・サラワク州)や地方部では、銀行ATMの設置数自体が限られる地域があること
カードの紛失・障害時に備えた予備手段としての実務上のメリットなお、銀行運営ATMであるにもかかわらず手数料が徴収された場合は、マレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia)への報告が推奨されています。

東京コンサルティングファーム マレーシア拠点
長山毅大