品目別にみるベトナムの輸出傾向

投資環境・経済

皆さま、こんにちは。

東京コンサルティングファーム・ハノイ拠点の石川愛美です。

 

今回は、品目別にみるベトナムの輸出傾向を見ていきます。

 

ベトナムでは従来の主力輸出品である縫製品、履物、コーヒーなどの軽工業、農産加工品が多いことが特徴的した。労働集約型の軽工業品や一次産品といった付加価値の低い産業による製品が中心の輸出形態だったといえます。

 

2013年では自動車やエレクトロニクスなどの工業製品の割合が少なく、

ベトナムではまだ労働集約型の軽工業品や一次産品といった付加価値の低い産業による製品が輸出の中心となっていました。これは裾野産業の未発達を理由として、付加価値の高い産業の内製化がなかなかできないという状況が続いていました。

 

しかし、2017年のデータを見て分かるように、近年ではタイやマレーシアなどのように、輸出の中心が自動車やエレクトロニクスなどの工業製品に移行しつつあります。(以下表参照)

 

2012年には、電話機・部品が前年比84.7% 増で127億USドルに、コンピュータ電子製品・部品が前年比67.8% 増で78億 USドルになり大きな比率を占めるようになりました。

一方で、2017年には453億USドルとなり、2位の縫製品に1.8倍もの差をつけ主力輸出品となっています。

機械設備・部品、輸送機器・部品においても主力輸出品となりつつあります。

 

電話機・部品の輸出の急増は、韓国のサムスン電子のベトナム現地法人であるサムスン電子ベトナム(SEV)によるもので、SEVはベトナムを携帯電話の世界的な製造拠点と位置付けているため、今後もベトナムの主力輸出品としてさらに拡大していくでしょう。

 

今回は品目別にみるベトナムの輸出について見ていきました。

輸出傾向を見ていくと、国の経済環境や流行が変化していることが分かります。

 

何かご不明な点、ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。

よろしくお願いいたします。

 

東京コンサルティングファーム ハノイ拠点
石川愛美

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