ベトナム短期滞在者免税に関して

税務

こんにちは。

東京コンサルティングファームベトナムの石出です。

 

ベトナムへ進出する日系企業が増える一方、出張者も年々増えております。

そこで、ベトナム非居住者の場合、個人所得税を支払うべきなのか多くのお客様が悩まれています。

今週はベトナムでの短期滞在者免税についてお話させて頂きます。

 

ベトナム非居住者となる場合には下記の要件を満たした場合に短期滞在者免税を申請することができます。 

・ベトナム滞在期間が暦年で183日未満 

・給与、報酬がベトナム現地法人から支払・負担されていない 

・給与、報酬がベトナム国内の恒久的施設(PE)から支払・負担されていない 

 

免税申請する場合は下記の書類を準備する必要がございます。
・免税通知書(所定書式)
・親会社発行の申請者への任命状または出向辞令
・居住者証明書(税務署発行のもの)
・申請者のパスポート公証コピー
・申請書類提出代行者への委任状 

 

短期滞在者免税申請は承認手続ではなく、受理手続であるため、申請を行えば必ず免税がされるという訳ではありません。

免税申請を受理されたとしても、税務調査で免税適用条件を満たしていないと判断され、多額の追徴課税や罰金を課されてしまう可能性もございます。

 

また、ベトナム法人の法的代表者や駐在員事務所所長の場合は、個人所得税について税務調査時に特に厳しく調査されます。

代表者がベトナム非居住者となる場合、短期滞在者免税を申請しない限り、個人所得税を納税することを推奨致します。

 

課税対象額は、ベトナム国内源泉所得となり、確定できない場合は全世界所得をベトナム滞在日数で日割り計算した額に会社負担の各種手当を加算した額となります。

しかし、ベトナム国内源泉所得に基づき納税していたにも関わらず、金額が日割り計算で算出した金額よりも低いという理由で税務調査において指摘を受けてしまったり、日割り計算額で納税した場合においても、他の日系企業の代表者の給与相場と比較して金額が低すぎるという理由で指摘を受ける可能性もございます。

つきましては、ベトナム非居住者となる代表者は、ベトナム源泉所得を少なくとも全世界所得の日割り計算額と同等以上に設定したうえで毎月納税することを推奨致します。

 

上記申し上げた通り、短期滞在者免税を申請したとしても税務調査時に認められないケースもございます。貴社の状況に合わせどのような処理をすべきなのか、弊社にてサポートさせていただければと存じます。

 

今週は以上になります。

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社は一切の責任を負うことはありませんので、何卒ご了承ください。


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株式会社東京コンサルティングファーム
石出 眞輝

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