テト休暇までに知っておきたいベトナムの退職対策① ~手当~

労務

皆さま、こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ベトナム拠点の石川愛美です。

 

ベトナムの旧正月であるテト休暇まで残すところ1か月程度となりました。今回のブログでは、テト休暇までに知っておきたい従業員の退職対策についてご説明をさせて頂ければと思います。

 

ベトナムではテト休暇後に退職者が増加する傾向があります。テト休暇で実家に帰省したまま職場に復帰しない従業員、テト休暇前後の賞与の問題で離職をする社員が毎年必ずと言っていいほど出る現状でございます。テト休暇後の離職率は5%程度であると言われています。
テト休暇後に従業員が突然退職の意向を表明し、従業員の退職手続きの対応で追われないためにテト休暇前に注意事項について認識しておくことが必要です。

 

今回のブログでは従業員の退職対策として、手当についてご説明をさせていただきます。
退職時の手当は、①退職手当と②失業手当の2種類がございます。

 

  1. 退職手当とは

従業員の都合により雇用契約が終了して退職時に支給される手当です。従業員が合計で 12か月以上保険に加入していれば、失業保険基金から退職手当が支払われることになります。雇用者が支払いを負担する必要はございません。
従業員により失業保険が納付されていない期間につきましては、1年間の勤務ごとに月給の半月分を支給する必要がございます。
退職手当は、従業一年間員が実際に働いていた総労働期間をもとに算出され、退職前6か月の平均賃金が計算の対象額となります(労働法第46条)。

 

  1.  失業手当とは

組織の再編や企業の技術変更などを理由として、雇用者側の都合により退職時に支給される手当です。
退職手当と同様に、従業員が失業保険に加入している期間につきましては失業保険基金から支給されます。
雇用者側の都合により労働者を解雇する場合、かつ従業員により失業保険が納付されていない期間に関しては、1年間の勤務ごとに1カ月分以上の給与を支給することが必要となります。注意点としましては、勤続年数にかかわらず、最低2カ月分の失業手当を雇用者が支払わなければなりません。

また、退職手当と同様に、失業前6か月の平均賃金が計算の対象額となります(労働法第47条)。

 

ただし、窃盗や汚職、会社の利益に重大な損害を与えた等の場合には、懲戒処分として退職金を支給せずに解雇をすることができます。

 

こちらの手当に関するご相談など受け付けておりますので、ご不明な点やご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。


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東京コンサルティングファーム ハノイ拠点
石川愛美

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