東京コンサルティングファーム創業ストーリーⅠ

 

カネなし、コネなし、顧客なし。

何もない状態から、海外20ヵ国超へとグローバル企業に成長した、
東京コンサルティングファームの創業ストーリーを紹介します。


創業者プロフィール

久野康成
久野康成公認会計士事務所 所長
株式会社東京コンサルティングファーム 代表取締役会長
東京税理士法人 統括代表社員
公認会計士 税理士

1965 年生まれ。愛知県出身。1989 年滋賀大学経済学部卒業。
1990 年青山監査法人(プライス ウオーターハウス)入所。
監査部門、中堅企業経営支援部門にて、主に株式公開コンサルティング業務にかかわる。
クライアントの真のニーズは「成長をサポートすること」であるという思いから監査法人での事業の限界を感じ、1998 年久野康成公認会計士事務所を設立。営業コンサルティング、IPOコンサルティングを主に行う。
現在、日本4拠点・世界27カ国にて経営コンサルティング、人事評価制度設計及び運用サポート、海外子会社設立支援、内部監査支援、連結決算早期化支援、M&Aコンサルティング、研修コンサルティング、経理スタッフ派遣・紹介等幅広い業務を展開。
著書に『できる若者は3年で辞める!伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てる』海外直接投資の実務シリーズほか多数。

「経営者の本当のニーズに応えたい。」その気持ちが独立へと導いた。

32歳の夏、独立して私は、東京コンサルティングファームを作った。

以前は、青山監査法人という所で8年間、株式公開という会社を上場するための仕事をしていました。
その中で、株式公開したい会社は沢山あったのですが、ほとんどの会社が公開できないのが現実でした。

その理由は、管理体制が上手く行ってないのではなく、売上利益が伸びなかった事が原因だったのです。つまり、売上利益が伸びていかない会社が圧倒的多数ということになります。

株式公開をしたいこのニーズを満たさないと、そもそも経営者が目指しているモノが出来ない。

そう思い、まずはお客様の収益を改善するためのコンサルティングを行いました。
そのサービスはお客様に大変喜ばれたのですが、監査法人としてはそこまでやらなくていいという話があったのです。
しかし、『経営者の本当のニーズに答えられるサービスがしたい!』という想いの下、たった一人で独立し、代々木の9坪半の雑居ビルから東京コンサルティングファームをスタートさせたのです。

ある経営者によって会社が急成長する。

2001年、ITバブル崩壊後、一気に私たちは社員数が400人を超え、売上も18億までいきました。
この理由は、1人のIT会社の社長との出会いがキッカケだったのです。
その会社は、ITバブル崩壊後でも、売上が年々倍々に伸びていたのです。

『どうして、この時期でも売上が上がっているのですか?』
と成長し続ける理由を聞くと、社長はこう答えたのです。

「IT業界は基本的には経験者しか入れない。しかし、私は未経験者を入れて会社の理念にあっている人、地頭の良い人を育てています。経験があるかないかではなく、そのような人を育てて、お客様先で使って頂くサービスをしている。』

私はその話を聞いてハッと思いました。

うちの会計業界でも全く同じだと。
会計業界も経験者しか入れない。未経験の人は即戦力にならないからダメという慣行があったのです。
そこで、私はその慣行を打ち破ろうと思い動き出しました。しかし最初は税務やコンサルを行うのは難しいので、簡単な入力フォームからやってもらうところからスタートしました。このようにしていくと、一気に社員が増え、400人を超えるようになってきたのです。

しかし、ここで一つ問題が発生しました。

それは、2008年に起こったリーマンショックです。
リーマンショックの影響で人余りになり、アウトソーシングは要らないとなり、契約を切られて倒産危機に陥っていまったのです。

初の海外進出。しかし、3か月で撤退。

2006年ニューヨークに視察に行った時の話です。そこで、ニューヨークの公認会計士がすでに仕事を失っている状態を目の当たりにしました。既にアメリカはIT化が進み、商品サービスも輸出入の対象となっており、作業自体はインドでやってもらっているという形で、アメリカの会計事務所は段々仕事が無くなっていたのです。そのような現実を見た時に、非常に焦りを感じました。
それは、『日本でも同じ事が起こる。』そう思ったのです。
帰りの飛行機で新しい事を始めなければと考えていました。そこで考えたことは、海外にいったこともあり、【国際化】してみたらどうだと思ったのです。お客様の方がタイや中国に進出しているのに、会計事務所は海外に対するサービスを全く行っていない。お客様の方が先に海外に出ているのだったら、我々はもっと早く海外にでなければならない。そう思い、手始めに、上海と香港に会計事務所を2006年末に設立しました。

結果は、、、

大失敗

に終わりました。

なぜ上手く行かなかったのかは明確でした。
それは、既に先駆者がいたからです。
上海には既に300人の社員がいる日系の会計事務所があったのです。

絶対に勝てない。

そう思い、300人の会計事務所に話を聞きに行きました。
「どうして?そんなに大きくなれたのでしょうか?」
すると、このような答えが返ってきました。
「最初にいったからだ」と。

最初に行かないと、上手く行かないということがわかり、上海と香港の事務所は3ヵ月で撤退。
800万の赤字が出ました。
しかし、私は、これから最初になれる国へ行こう!と心に決めたのです。

【東京コンサルティングファーム創業ストーリーⅡを読む】

この記事が気になった方は、ぜひ一度選考に参加してみてください!

関連記事一覧