ミンガラーバー、
ミャンマー・ヤンゴン事務所の鶴見令奈(つるみ れな)です。
先月、日本から人が遊びに来てくれ、とても嬉しかったのですが、帰国後すぐに体調を崩したとの連絡がありました。翌日には高熱と歩けない程の激しい腹痛に見舞われてしまいました。
本当に苦しんでいるのを聞いて、心配で申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
赤痢菌による食中毒とのことで、「生水を飲まない」などの基本的な注意はしていたものの、私の認識が甘かったとつくづく感じました。
ヤンゴンを含む東南アジア熱帯地域では、気候条件と衛生意識の低さから、衛生状態の悪い食べ物が多く、食中毒が発生しやすいと言われています。
今の雨季の時期は特に、食中毒を含む感染性の胃腸炎や季節性インフルエンザに留意する必要があります。
罹りやすい病気について、外務省ホームページには以下のように書かれています。
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病気
ほとんどが経口感染症,飛沫感染症や蚊等の昆虫に刺されてかかる病気です。
(1)感染性腸炎:たいていの人が経験します。細菌性食中毒(サルモネラ,腸炎ビブリオ,大腸菌,ブドウ球菌,キャンピロバクターなど),細菌性赤痢,アメーバ赤痢などがあります。このほか旅行での疲労,暴飲暴食,慣れない食べ物(ミャンマー料理は基本的に使い回しの油を多く使用)が原因で起こる下痢などもあります。
(2)デング熱,チクングニア熱:雨期の5月から10月にかけてヤンゴン市内でも流行します。夜間だけでなく昼間に活動するネッタイシマカに刺されないように配慮することが必要です。虫除けスプレー,蚊取り線香などを使って防御して下さい。時にデング出血熱に移行して死亡する人もいます。安静と対症療法が大切です。
(3)性・血液感染症:エイズ,B・C型肝炎などがあります。行動には十分注意して下さい。
(4)マラリア:ヤンゴンやマンダレーなどの都市部で感染することは殆ど無いと言えます。地方へ行かれる方は蚊に刺されない様注意しましょう。(昆虫忌避剤・蚊取り線香・蚊帳の使用等,長袖・長ズボンの着用,冷房の効いた部屋で寝る等)
(5)熱中症:3-4月の暑期はかなり高温になります。昼間,できるだけ炎天下での行動は避け,水分を補給することが大切です。汗をかくと体内の塩分も失われます。スポーツドリンク等も併用して下さい。
(6)ダニ,蟻,ノミ,南京虫による刺咬:これらに刺されるとかなり痒みが強く,人によっては局所が腫れ上がることが有ります。高温多湿の気候はダニなどが生息しやすい環境です。防虫対策に十分気をつけてください。
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今回は細菌性赤痢でした。赤痢にはアメーバ赤痢と赤痢菌による赤痢があります。
20年以上前ですが、私の親族もインドネシアに駐在中、アメーバ赤痢で倒れ、大変な思いをしたと聞いていました。
赤痢は食品や水から菌などを摂取したことによる感染が多いようです。
赤痢に関して後遺症はないようですが、食中毒の原因であるカンピロバクターなどには、ギラン・バレー症候群という後遺症の危険があります(0.1%)。ギラン・バレー症候群は、筋肉を動かす運動神経が障害され、急に手足に力が入らなくなる病気です。また、大腸菌O-157に罹ると溶血性尿毒症症候群という後遺症の危険があります。
どうぞ、食べ物や水などにはお気を付け下さい。
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鶴見 令奈