【インド】デジタル署名証明書(DSC)

デジタル署名証明書(DSC)とは?

デジタル署名証明書(DSC:Digital Signature Certificate)は、インド設立をはじめとする申告・書類提出で広く使われている電子署名です。

インドの法人手続きはオンライン化が進んでおり、インド企業省(MCA:Ministry of Company Affairs)のウェブサイトを通じて行う事になります。その為に申請書類のサインは直筆ではなく、電子署名を貼付しなければなりません。

法人設立時には取締役を登録する為の識別番号(DIN)を取得する為にまずDSCが必要になります。近年は税務申告のアップロード等にも利用されており、DSCは設立以後も様々な場面で使用していく事となります。2年間の有効期限がある為、必要な時期が期限更新と被ってしまわないように注意する必要があります。

(引用:TCG出版「第四版インド の投資・M&A・会社法・会計税務・労務」)

インドデジタル署名証明書(DSC)の特徴・有効期限

【DSCの特徴】
DSCはUSBデバイス(フラッシュメモリー)に記録されており、USBをコンピュータに挿入する事で使用可能となります。具体的にはオンライン申請中に署名が必要になった際に、画面上の署名欄をクリックして自分の署名を選択すると、電子署名が申請書類に貼付される仕組みです。

DSCにはセキュリティレベルによってクラス2とクラス3の2種類がございますが、最も需要がある設立・申告・登記関連はクラス2で問題ありません。クラス3が必要となるのは電子入札等の一部用途に限られます。DSCには文書に署名する際に使用されるパスワードも含まれていますので、誤用・悪用を割ける為にも安全な保管が求められます。

【DSCの有効期限】
有効期限は2年間と記載しましたが、厳密には有効期限を1年と2年から選択可能です。殆どの場合は更新の為の時間や手間等のコストを考慮し、2年を選択します。

DSCは必要書類を揃えてから取得まで一週間程度の期間を要する為に、有効期限が切れるタイミングが申告と被ってしまわない様に注意しておく必要があります。

法人設立時にDSC以外に求められる認証コード

インドでは法人設立時にDSCを取得した後にも取得が必要となる認証コードが複数ございます。主な認証コードは以下の3種類です。

①    納税番号(PAN:Permanent Account Number)
②    源泉徴収番号(TAN:Tax Deduction Account Number)
③    取締役識別番号(DIN:Director Identification Number)

①    納税番号(PAN:Permanent Account Number)

納税番号は、税務局とのやり取りに必要となる番号です。
法人所得税の申告書に納税番号の記載が求められます。

②    源泉徴収番号(TAN:Tax Deduction Account Number)

源泉徴収番号は源泉徴収が必要となる取引に必要な番号です。
納税番号(PAN)と同様に法人の設立登記申請と同時期に取得する必要があります。

③    取締役識別番号(DIN:Director Identification Number)

取締役識別番号とは、会社の取締役を番号によって識別する為に、取締役個人に割り当てられる番号です。
取締役識別番号(DIN)によって各会社の取締役の身分を確認する事ができます。
複数法人の取締役を兼任している場合であっても付与されるDINは個人につきひとつのみとなります。
更にインドではひとり15社以上(公開会社の場合は10社まで)の取締役を兼任することができません(会社法165条)。
この規定が遵守されているかどうかをDINを通じてチェックされる事になっています。
DIR-3 KYC(取締役身分確認)を毎年提出しなければならず、提出にはDSCが必要です。この提出を怠るとDINは失効してしまいます。

インドデジタル署名証明書(DSC)の最新の情報※都度更新

DSCは会社登記局に委託された民間企業に対して申請します。
2018年7月1日にDSC取得の際にビデオ認証が必要となり、DSC申請は書類とビデオ認証の2段階となりました。

必要な書類は下記の通りです。

1.専用の申請書類(申し込み者の写真、署名、電話番号、Emailアドレス等を記入します)
2.身分証明(パスポートのコピーの後、コピーの余白に直筆でご署名したもの)
3.FRROと銀行預金残高証明書(Bank Statement)のコピーの余白にご署名したもの
4.PAN(税務申告の提出にDSCを用いる場合)

書類審査が通るとビデオ認証に移ります。

ステップ1:事前登録した携帯番号から指定の番号にSMSを送信し、リンクを受け取り、オンラインフォームに進みます。
ステップ2:オンラインフォームに個人情報を入力し、次にビデオ撮影画面に移ります。
ステップ3:マイクとカメラが正常に作動されているかを確認した後、録画をスタートさせ、表示される文章を読み上げ撮影します。音声や表情が不明瞭の場合は再度やり直さなければなりません。

ビデオ認証が成功すると、DSCが発行されます。
書類審査は5営業日程度の時間を要するので、書類審査・その後のビデオ審査を念頭に置いて申請スケジュールを立てましょう。

デジタル署名証明書の取得代行はTCGにお任せください!

東京コンサルティングファームではDSCやPAN、DINの取得代行等のサポートを行っております。

(恐れ入りますが、お見積りには多少お時間いただくかと存じます。)

また、より詳細な情報をご希望の場合は、初回に関しては無料でご対応させて頂きますので、是非お問い合わせいただければ幸いです。

その他インドビジネスにおいてお困りごと等ございましたら、遠慮なくご連絡ください。

お問い合わせ

さいごに・・・Wiki Investment オンラインブックのご案内 

インドのデジタル署名証明書はもちろん、さらに詳しい情報等を30各国分掲載・発信しております。
是非、お試しください!!

無料会員登録をしていただきますと、24時間で掲載30か国のすべての情報を閲覧することが可能です。

無料登録は、下記のURLよりたった1分で可能です。
http://wiki-investment.com/