カンボジア企業経営のお困りごと:プロセスの問題2

 

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の西山です。
今回は「カンボジア企業経営のお困りごと:プロセスの問題2」についてお話しします。

前回、バランス・スコアカードは、財務の視点、顧客の視点、プロセスの視点そして組織の視点の4つで構成されており、それぞれ会社の目指すビジョンを達成するための具体的な行動指標になっていなければならないとお話しました。

 

 

例えば組織の視点ですが、この視点は顧客の視点とプロセスの視点を向上させ、ビジョンを達成するための基礎となる視点です。この組織の視点は、学習と成長の視点友いわれており、この指標が確立されない限り、戦略そのものの実行力が伴わないことがわかります。

どのような企業においてもこのスコアカードは異なり、強みと弱みがあります。ディズニーランドやスターバックスは顧客の視点がとても上手くいっている企業だと言えます。また、トヨタ自動車やマクドナルドはプロセスの視点が上手くいっている企業です。

 

しかし、ここに挙げた企業の一番重要な財産は社員です。どんなに良い戦略や商品があったとしても、社員がそれを理解し、実行していなければ事業は上手くいきません。そのため、バランススカカードを構成する財務、顧客、プロセス、そして組織の視点のそれぞれが、会社の目指すビジョンを達成するための具体的な行動指標になっていなければならなりません。

 

一般的に使用される指標の例をあげると、財務の視点では財務指標、顧客の視点ではシェア率、プロセスの視点はリードタイム、組織の視点は資格取得率などと言われることが多いと思います。
もっと数値化しやすい指標を挙げるとすれば、財務の視点は貸借対照表やキャッシュフロー、顧客の視点は売上、プロセスの視点は費用、組織の視点は社員教育と表すことができます。

 

そして、さらにもっと詳細に、そして経営の流れに合わせて表現すると、以下のようになります。

 

 

経営理念からどんどん掘り下げていくと、最後は教育、つまり組織の視点にいきつきます。そして、この社員の教育方針こそ、経営理念を実現させるための手段となり、教育のあり方がそのままその企業の経営理念となることがわかります。

 

カンボジアに進出する企業の経営者からは、カンボジア人だからできないという言葉がよく聞かれます。しかしまず見直すべきは、カンボジア人だからできなかった、という結果ではなく、企業の教育方針であり、社員の育成こそが外部環境に左右されない強靭な会社を作るための最も重要なポイントとなります。

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム カンボジア拠点
西山 翔太郎

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