カンボジアの有給休暇の繰越

皆様、こんにちは。
カンボジアに駐在しております安藤です。

今回はカンボジアの有給休暇の繰越についてお話ししたいと思います。

 

「有給休暇が残ってしまったら、どのように処理したらいいのか?」

 

要点は下記になります。

  • 繰越は12日間を超える日数のみ
  • 12日を超える日数は、繰越できる日数は6日間
  • 有給の留保は、3年間
  • 繰越の有給がある場合は、繰越分から使用する
  • 3年勤続ごとに付与される取得有給日数が増える

具体的に、下記表を参照しながらお話ししたいと思います。
年数は、入社〇年目という見方となります。

【入社1年目】

※労働法上では取得はしていますが、利用はできないこととなっております。
しかし、一般的には1年目から利用しているため、実務的な事例をもととします。

また、1年目から18日の有給休暇が付与され、使用できますが、何日使っても繰越する必要はございません。
繰越するかしないかは、就業規則や雇用契約書にて定めて、それに従事となります。

 

【入社2年目】

取得日数、使用可能日数は18日で使用後12日間以上残っている場合、3年目に繰越する日数は、6日間となります。

 

【入社3年目】

使用可能日数は、繰り越した日数+当年に新たに付与された18日間の合計日数となります。
そのため、6 + 18 = 24日が合計使用可能日数となっております。

しかし、24日の有給取得可能で4日間のみの取得だった場合、繰越した古いものから有給休暇分から消化していきます。
この場合、2年目から6日間繰り越しているため、そこから消化します。

6 – 4 = 2 それでもまだ2日間残っており、かつ新規付与分18日は未使用となっております。
そうなると翌年に繰越する際は、

  • 過去分:6 – 4 = 2
  • 本年分:18→6

2 + 6 = 8日間 合計8日間が繰越となります。

 

【4年目】

取得可能な有給は、3年目から繰り越した8日間と新規の18日間の合計26日となります。
あとは、これまでと同じです。

 

【5年目】

勤続3年間ごとに有給取得可能日が1日ずつ増加となっているため、新規取得は18日間から19日間となります。
5年目ではありますが、有給休暇を使用できるようになってから実際は「4年目」ということで、勤務5年目から19日となっております。

しかし、労働法では明確にどの時点から勤務3年間と明確な指示がないため、就業規則や雇用契約書などで明記していれば、4年目から19日間ということもできると考えられます。

 

あとは、これまでと同じです。

 

以上となります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。

 

株式会社東京コンサルティングファーム  カンボジア拠点
安藤 朋美

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