「株主総会」

法務

皆様、こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週もカンボジアの会社法について、皆様にわかりやすくご説明させていただきたいと思います。

 

まず、株主総会は創立総会という形で会社設立後1年以内に開催する必要が出てきます(206条1項)。その後、決算承認は会社法上の株主総会での決議事項となりますので、明文化されていませんが、実質株主総会は1年に1回開催する必要が出てきます。また、株主総会決定事項は他にも様々な規定がありますので、その必要が出てくるたびに、取締役は臨時株主総会を招集しなければなりません(206条2項)。また、51%以上の株主の同意のもとに、株主が株主総会の招集を請求することができます(207条)。

株主総会を行う場所ですが、基本的にカンボジア王国内の場所で開催されることになりますが、すべての株主が同意するならば、カンボジア国外で開催することも可能となります(205条2項)。

定足数は、議決権株式を保有する全株主またはその代理人の過半数です(会社法217条)。

また、決議方法には、普通決議と特別決議があります。

 

普通決議・・実際に投票した株主総数の過半数以上の賛成によって成立する決議。

特別決議・・実際に投票した株主総数の3分の2以上の賛成によって成立する決議。

 

何を決議事項とするかで、要求される決議方法は異なります。

 

 

 

 

 

第205条(株主総会の開催場所)

1株主総会は、定款もしくは社内規則が定めた、又は、取締役会が決定したカンボジア王国内の場所において開催されなければならない。

2当該株主総会において議決権を有する全ての株主が同意した場合、株主総会は、カンボジア王国外で開催することができる。

第206条(取締役による招集)

1取締役は、会社設立後12ヶ月以内に、定時株主総会を招集しなければならない。

2取締役は、必要な場合、臨時株主総会を招集しなければならない。

第207条(株主による招集)

1株主は、取締役に対し、招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。

2前項の請求は、当該株主総会において51%以上の議決権を有する株主が行うことができるものとする。

3第1項の請求は、1人又は複数の株主が署名した請求書類によることができる。

第217条(定足数)

1定款に別段の定めがある場合を除き、株主総会の定足数は、議決権を行使することができる株式の過半数を有する株主又はその代理人の出席とする。

2株主総会の開始時に定足数が満たされている場合、出席した株主は株主総会の手続を進めることができる。

3株主総会の開始時に定足数が満たされていない場合、出席した株主は、開催日時と開催場所を決定し、株主総会を延期することはできるが、その他の手続を進めることはできない。

 

今週は以上です。

上記の点でご質問ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

までお気軽にご連絡ください。

 

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