■原価計算を正確に行わなかったために起きる問題の事例 ■カンボジア企業経営への心得

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■原価計算を正確に行わなかったために起きる問題の事例

皆様こんにちは、公認会計士の熊谷です。今回は原価計算を正確に行わない場合の問題を事例を踏まえてお伝えしたいと思います。

株式会社青木工業は、総合原価計算を採用している。製造間接費は機械稼働時間で各工程に配賦している。製品は3種類あり、それぞれの工程でA.B.Cの製品を制作している。

以下 A工程の製造間接費の配賦額の実績である。

3月 8,000,000円

4月 9,000,000円

5月 12,000,000円

株式会社青木工業は各部門に原価削減目標を提示し、その削減の状況により、給与額を決定している。しかし、このところA工程では、製造間接費の増加による原価状況の悪化が見られる。したがって、A部門に所属している作業員や管理部門の給与額を減少させることを検討している。

このことに関してA部門では、不満が出ており、経営者と従業員の間で対立が生じている。

なぜこのようなことが起こっているのか。

【分析結果】

製造間接費の金額が上昇した原因を分析すると、A工程が機会稼働時間をいつもより多く費やしたわけではなく、他工程が新たなシステム導入し、機械稼働時間が減少し、相対的にA工程の機械稼働時間の比率が上昇したためと考えられる。したがって、今回の製造間接費の上昇の原因はA工程にはない。

また、製造間接費の費目を見ると、機械稼働時間の動きとはあまり関連のない費用が多くあると思われ、どちらかというと直接作業時間の動きに比例する費目が多いように思われた。A工程は残業ゼロをめざし、作業時間の減少に関して他の工程よりも努力を傾けていた。にもかかわらず、給与が減少するとなると、不満が出るのももっともなことである。

【あるべき原価計算】

現在、製造間接費は機械稼働時間を元に、各工程に配賦を行っている。しかし、これは妥当な基準ではないと思われる。直接作業時間を元に各工程に配賦すべきである。

また、製造間接費の金額割合が大きいならば、さらに緻密な計算ができる活動基準原価計算の導入を検討しても良い。

 

 

 

■カンボジア企業経営への心得

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。

今回は、実行力、成果をあげるために必要な「コミュニケーション」ついてお話しします。

ドラッカーは、次のようにコミュニケーションの第一原理を書いています。

「無人の山中で木が倒れたとき、音はするか」との問いがある。今日われわれは、答えがノーであることを知っている。たしかに、音波は発生する。だが、誰かが音を耳にしないかぎり、音はしない。音は知覚されることによって、音となる。ここにいう音こそ、コミュニケーションである。神秘家たちも知っていた。「誰も聞かなければ、音はない」と答えた。このむかしからの答えが、今日重要な意味をもつ。この答えは、コミュニケーションの内容を発する人間、すなわちコミュニケーターではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。意味のない音波があるだけである。これがコミュニケーションについての第一の原理である。

『プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか』P・F・ドラッカー/上田惇生編訳(ダイヤモンド社、2000年)】

ドラッカーは、コミュニケーションは誰かがそれを受けて心を動かし、意識を変えることが必要条件だと定義しています。思考は人によって異なり、同じものでも見え方が違います。つまり、このような不完全な人間による組織では、相対的に機能するコミュニケーションが成果をあげるためには必要です。

1を伝え、聞き手が1を受け取った場合、それが聞き手の思考を通して0になったり2になったりすることがあります。しかし、理想的なコミュニケーションは「1+1=1」であり、絶対的なコミュニケーションの手法を求めるよりもその現実をしっかりと相手に伝えることが大事です。

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