■カンボジア企業経営への心得

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■カンボジア企業経営への心得

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。

今回は、カンボジア人スタッフが実行力を高める方法についてお話しします。

 

以前のブログでも書きましたが、会社の戦略ではなく、戦略の実行力がカンボジア事業成功の鍵を握ることになります。特に、教育水準が低いと言われるカンボジアでは、なおさら日本人スタッフとの前提条件に違いがあり、日本人スタッフがイメージする通りにカンボジア人スタッフの実行力が上がらないことが問題となりました。

 

そして、実行力が上がらない理由は、長い間、「貢献すべきこと」は自分以外に決められていたことでした。

 

貢献すべきことは、自ら考えることや悩むことはなく、季節、仕事、家族、土地などによって決められていたのです。彼らが考えることは「貢献すべきこと」ではなく、「したいこと」でした。その結果、仕事はやらさせるものになり、自己実現の手段にすぎないと考え、それが正しい考えであるかのように同じ職場の同僚の実行力をも下げることになります。

 

カンボジア人スタッフの実行力を上げるには、まずこの意識を変えなければなりません。

彼らの仕事に対する意識は、何に貢献したいかではなく、何に貢献せよと言われたかでもなく、常に「何に貢献すべきか」でなければなりません。

貢献すべきことに貢献すべきであると、自らの手によって自分の中に規律を作らせることが必要です。

 

ドラッカーは、次のような言葉を残しています。

「自らの果たすべき貢献は何かという問いに答えを出すためには、三つのことを考える必要がある。第一に、状況が求めるものである。第二に、価値ありとするものである。第三に、あげるべき成果である」(『明日を支配するもの』)

 

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皆様こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。

工場では原価計算を導入することによって収益改善を行うことができます!!

 

原価計算の目的

①財務諸表作成のため

②価格の決定のため

③原価管理のため

④予算を作成するため

⑤的確な経営の意思決定を行うため

 

日本で制定されている原価計算基準によれば上記の目的のために原価計算システムを導入することが勧められています。

 

上記の目的をまとめると、原価計算システムを導入する主な目的は、「正確な原価を計算する」ことが一つに挙げられます。

正確に原価を計算するということは難しいことです。一般の会計・簿記で仕訳をしたところで正確に製品やサービスの原価を計算することはできません。ざっくりとした数値は出るとしても、どの製品、どのサービス、どの工程にどれほどの原価がかかっているのか、どの部分を改善すればどれだけの原価を削減することができるのか、そういう情報が全く把握できないのです。

正確な原価を計算することによって、①の目的、つまり財務諸表を正確に作成すること、

④の目的、正確な予算を作成すること、この目的が達成されることになります。

 

 

また、他の重要な目的もあります。原価改善を行うことや経営意思決定を的確に行うという目的です。正確な原価を計算することにより、その情報を元に工程の一部を改善したり、製品ごとの収益性を判断し、価格の再決定を行ったり、将来の製造計画の意思決定を行ったりすることができるようになります。正確な原価の情報は、経営意思決定を的確に行うための判断材料となります。

つまり、ここで②の目的、製品ごとの原価から収益性を判断し、価格を適切なものに設定する目的や、③の目的、原価削減を行う目的、⑤の目的、製造計画の意思決定を行う目的が達成されることになります。

 

これが原価計算の目的です。工場では原価計算を行うことにより様々なメリットが生まれます。反対にいうと、工場で原価計算を導入していない場合、上記5つの経営行動を行うことができず収益改善の機会を逸失していると考えられます。また、次の機会に原価計算を導入しないことによって生じてしまう問題の例を取り上げてみたいと思います。

 

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