FDIレポート(外国直接投資報告書)について

バングラデシュにおいては、外資法人は四半期に一度FDIレポート(外国直接投資報告書)を提出する必要があります。このレポートの提出方法は、中央銀行の所定のフォーマットに必要事項(出資金、借入金等)を記入し、四半期財務諸表を添付の上、商業銀行(Authorized Dealer)を通して、中央銀行に提出となります。

長期間提出を滞納している場合、最悪、法人口座が凍結する可能性があります。近年、中央銀行から商業銀行に対する監査が強化されており、商業銀行も中央銀行ガイドラインを遵守していない法人口座に対し、厳しく取り締まってきています。特に外資銀行(Standard Chartered BankやHSBC等)はコンプライアンスが徹底されています。

 

稀に、バングラデシュ国外よりハンドキャリーされた資金を借入金や出資金として会計処理しているケースがありますが、バングラデシュでは銀行チャンネルを通さない国外からの送金については、会計認識することが認められていません。FDIレポートでは、こうした国外からの送金や負債と資本のバランスも確認されているため、適切なレポートをタイムリーに行うよう心掛ける必要があります。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

渡邊 忠興

東京コンサルティングファームに入社後、国際事業部・内部監査室にて主に海外拠点の管理と海外進出アドバイザリーを行う。 2016年5月より海外赴任。バングラデシュへ駐在し、主に日系企業への進出・設立・会計・税務・法務・人事労務案件をサポートしている。 また、インド周辺国の管理にもあたる。

Tel: +88-017-99842931

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