会社関連書類の保存義務について

会計

バングラデシュでは、会社関連書類(登記書類、会計・税務書類等)の保存についての定めがあります。会社法では、会社関連書類については、12年間の保存するものとされています。ここで言う会社関連書類とは、会社登記書類、ライセンス、会計監査証憑等、多岐に渡ります。また、税法では、会計・税務証憑の保存義務については、6年とされています。これは、税務調査は6年以上過去のものは対象外になるという事を意味しています。会社法と税法上の保存義務については年数が異なりますが、会社法の規定の通り、12年保存しておくという事がバングラデシュにおける実務上の対応になります。

また、会社を清算した場合については会社法では、清算後3年まで会社関連書類の保管するものとされています。ただし、税法では、会社清算後にかかる規定はないため、6年の保存義務がそのまま適用されると考えられます。従って会社清算後は、税法の規定に則り、6年保存しておく必要があると考えられます。

保存方法については、原本、電子データ、原本写し等の指定はありませんが、原本を保管することが一般的です。科学技術の発達により、取締役会も“Video Conference”で行えるよう定款に記載できるようになっている状況の中で、近い将来、会社関連書類の保存の方法も電子データで保管していくことが一般的に認められていくようになりそうです。

 

Tokyo Consulting Firm Limited
渡邊 忠興

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