企業が海外へ拠点を設立する目的は最終的には利益を得るためであり、発生した利益は当然日本の親会社へと送金する事になるのが一般的です。しかし、以前にも述べた通りバングラデシュは資金の流出を原則嫌っており、海外への送金は個人・企業共に様々な障害が発生する事が多いです。
特に、支店に関しては営業活動が可能にもかかわらず海外送金可能な口座を開設する事が出来ない為、利益が発生しても日本への送金が出来ず、現状は設立する意味が無いとすら言われています。現地への進出を計画している日系企業の方は、現地法人を設立するか駐在員事務所で済ませる事が多いです。
しかし、一部の長期的なビジネスを視野にしていない企業の場合、設立に支店を薦められる場合も有ります。将来拠点を清算した際、資産を日本に送金する事が容易になる為です。現地法人ですと、利益が出ずに撤退する際にも資産をなかなか日本に戻すことが出来ず手間取る事が有ります。しかし、支店では清算は比較的容易です。
利益を上げる事がビジネスの前提条件と言えども、撤退リスクの事も考慮する事は肝要です。
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バングラデシュ現地法人担当 岩波
