バングラデシュの不動産事情

バングラデシュは近年目覚ましい経済的発展を遂げている国のひとつです。その一方で、バングラデシュは人口に対してとても小さい国です。日本の約3分の1の国土に14千万人もの人口がひしめき合っています。

 

今も増え続ける人口を支えるため、毎日のように新しい住居が建設され、建設用地はどんどん減少してきています。2006年度と比較すると、現在では土地価格は約3倍に跳ね上がっています。ダッカなど都市部では土地を購入する事は非常に困難になってきています。

バングラデシュでは、「今土地を購入すれば将来100%価格が上がる」という考えが流行しだして、投資目的で土地を購入する人も増えています。バングラデシュへ進出する企業にとって、土地を確保する事はますます難しくなるかも知れません。

 

バングラデシュへの海外企業の進出は増加しており、政府も海外企業を誘致するための地区を用意する等、積極的に活動しています。しかし、電気やガスのインフラ確保が問題になっています。特にガスに関しては、バングラデシュでは天然ガスの需要が増えすぎて圧力が低下している事から、ここ3年程新しくガス栓を引く許可が下りていない状態です。ガスを使用する際にはその都度ボンベを購入する事になりますが、むろん割高になります。

 

このような状態を考慮すると、バングラデシュへの進出形態として、既に現地に電気やガスを使用できる建物や土地を所有している企業とのM&Aなどが考えられます。海外企業で生産を行っている企業はまだ少ないです。縫製業を例に挙げれば、従業員規模が8001,100人規模の土地付き工場が、日本円にして67億円程度でM&Aに応じてくれるケースも有るようです。

 

今後、バングラデシュにおける企業進出で、M&Aは重要な進出形態の一つとなる事が予想されます。

 

 

以上

 

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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