【社員の副業解禁】

お世話になっております。

東京社会保険労務士法人の藤森です。

 

今回のメルマガのテーマは「社員の副業解禁」についてです。

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目次

一.政府による副業促進

二.副業のメリットとデメリット

三.副業をめぐる現状

四.企業側の対応

五.東京社会保険労務士法人にできること

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一.政府による副業促進

2017年11月20日、厚生労働省は「モデル就業規則」に副業・兼業を認める内容に改正する案を提示しました。「モデル就業規則」は、企業が就業規則を制定する際の公的なひな型として影響力を持つものです。

 

「モデル就業規則」に提示された内容は、副業が「許可制」から「届出制」に変わるものです。「許可制」の場合は、会社が副業の許可・不許可に幅広い裁量を持ちますが、「届出制」の場合は問題がある副業以外は原則自由に行えることになります。

 

副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、 第2の人生の準備として有効だと考えられています。柔軟な働き方がしやすい環境整備のひとつとして、政府は労働者の健康確保に留意しつつ原則副業・兼業の普及促進をはかっています。

 

二.副業・兼業のメリット及び留意点

メリット 留意点
企業側 ① 労働者が社内では得られない知識・スキルを獲得することができる。

② 労働者の自律性・自主性を促すことができる。

③ 優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する。

④ 労働者が社外から新たな知識・情報や人脈を入れることで、事業機会の拡大につながる。

① 必要な就業時間の把握・管理や健康管理への対応、職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務をどう確保するかという懸念への対応が必要である。
労働者側 ① 離職せずとも別の仕事に就くことが可能となり、スキルや経験を得ることで、労働者が主体的にキャリアを形成することができる。

② 本業の所得を活かして、自分がやりたいことに挑戦でき、自己実現を追求することができる。

③ 所得が増加する。

④ 本業を続けつつ、よりリスクの小さい形で将来の起業・転職に向けた準備・試行ができる。

① 就業時間が長くなる可能性があるため、労働者自身による就業時間や健康の管理も一定程度必要である。

② 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要である。

③ 1週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には、雇用保険等の適用がない場合があることに留意が必要である。

 

また社会全体としてみれば、副業・兼業は、オープンイノベーションや起業の手段としても有効であり、都市部の人材を地方でも活かすという観点から地方創生にも資する面もあると考えられています。

 

三.副業をめぐる現状

副業・兼業の希望者は年々増加傾向にあります。副業を行っている人の割合は働く人口全体の7.7%ですが、将来副業を行いたいと考える人の割合は55.7%です。副業・兼業を行う理由は、自分がやりたい仕事であること、スキルアップ、資格の活用、十分な収入の確保等さまざまです。また、副業・兼業の形態も、正社員、パート・アルバイト、会社役員、起業による自営業主等多様です。

 

近年は、短い拘束時間で高い収入を得られる副業も増えています。スマートフォン、パソコン等の端末を用いて携われるものも多くあり、副業のことを本業の職場に知られず以前より気軽に始めることが可能になってきています。

 

四.企業側の対応

多くの企業では、副業・兼業を認めていません。企業全体の中で副業・兼業を認めていない割合は85.3%にのぼります。企業が副業・兼業を認めるにあたっての課題・懸念としては、自社での業務がおろそかになること、情報漏洩のリスクがあること、競業・利益相反になること等が挙げられます。また、副業・兼業に係る就業時間や健康管理の取扱いのルールが分かりにくいとの意見があります。

一方政府の副業・兼業における方針が打ち出された後に、副業を解禁もしくは促進する会社も増加しています。副業を解禁(促進)している企業としては、下記の企業が代表例です。

・ロート製薬

・サイボウズ

・ヤフー

・リクルート

・エンファクトリー

 

副業を通じて得られる多様な経験を本業の成果につなげることや、会社ブランディングの向上や競争優位性の向上を目的に、これらの企業は副業解禁に対して前向きに取り組んでいます。

 

副業を許可する方法として、これまで主に3つの形式がとられています。

【完全許可制】

例)サイボウズ

基本的に副業の届出を必要としない。

サイボウズの名前、施設や備品を使用する際には申請を行い、上司及び人事部に連絡が届く仕組みとなっている。

 

【厳密な審査なし】

例)ロート製薬

基本的に自由だが、自社と競合するものや反社会的と思われるものを除外する。

自分がやってみたい副業の内容について上司を通さずに直接人事部に伝え、人事部との面談で許可が出れば副業を認める形式をとっている。

 

【審査あり】

例)リクルート

社員の申請に基づき審査制度経て、副業の可否が決定される。

 

五.東京社会保険労務士法人にできること

副業・兼業が普及していくなか、以前は起こらなかった事象も発生することもあります。副業に起因するトラブルに対して、企業としてどう対応するかを明確にする規定作成や就業規則の改定のサポートを行うことができます。お悩みのことがありましたらお気軽にご連絡下さい。

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【発行】 東京社会保険労務士法人
【担当】 藤森 聡子
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