世界経済がグローバル化する中で、海外進出を行う企業様も増えているのではないでしょうか。特にミャンマーは、今後の成長も期待ができる国です。
ミャンマーにおける日系企業数合計は2018年時点で約380社となっています。この様な状況の中、ミャンマーに既に進出されている企業様の中にはこの様な声があります。
「現地スタッフの昇給についてどうしたらよいでしょうか?」
「既存の昇給制度に不満を持った優秀な現地スタッフが転籍してしまう」
もしかすると、皆様の中にもこの様なお悩みをお持ちの方がいらっしゃるではないでしょうか。
そこで今回はミャンマーに既に進出されている企業様向けに、適正な昇給制度の構築方法をご紹介できればと思います。
ミャンマースタッフにモチベーション高く業務に取り組んでもらい、より早くローカライズ化させた組織を作るためには、昇給制度がカギとなります。
1.日系企業の文化とミャンマーの企業文化
実際の昇給制度についてお話する前に、ミャンマーの企業文化を理解する事が望ましいです。なぜならば、当然ながら国が違えば人が違い、文化が違い、習慣が違い、労働に関する考えも違うからです。
日系企業は1人の人に柔軟性を持って、なるべく広い範囲の業務を見てほしいという考えがあります。一方、ミャンマースタッフに目を向けてみると、与えられた業務については一生懸命行うものの、周辺業務に対応する柔軟さに欠ける傾向があります。
こうした前提が理解できていなければ、昇給制度を整えたところでモチベーションが維持できず、組織としてもうまくマネジメントができないという結果につながります。上記の事例だけに限りませんが、進出前であれば事前にミャンマーの基礎知識を理解する事は重要になります。
2.昇給制度の本質とは?!
皆様は昇給制度の目的をどの様にお考えでしょうか。
多くの企業様にとって昇給制度の目的は
社員の成果や努力を給与という形で反映させ、社員の働くモチベーションを高めていく
という認識でいらっしゃるのではないでしょうか。
お考えの通りです。
それでは、昇給制度によってモチベーションが高まった社員に、企業様はどの様な事を望みますか?
これは私の考えも入りますが、「より会社の業績に貢献して欲しい」というではないでしょうか。
言い換えれば
「より顧客に価値を届けて欲しい」
「より社会に貢献して欲しい」
という事にもなります。
つまり昇給制度の本質は、単純に社員の給料をあげるためだけではなく、「顧客や社会に貢献できる社員を生み出す」ための制度であると言えるはずです。
3.どの様な昇給制度がミャンマーで有効なのか?
前述した通り、日系企業の文化とミャンマーの企業文化では違いがあります。つまり、今回のテーマである昇給制度についても、日本の親会社で取り入れている制度と同じ昇給制度を用いても上手くいかない可能性が大いに考えられます。
では具体的にどのような昇給制度が良いのでしょうか?
それは・・・
経営理念や戦略を理解した社員が自ら設定した目標を、社員自らの頑張りで達成してもらい、それを絶対評価で昇給につなげる制度です。
つまり、昇給制度と人事評価を組み合わせた制度になります。
ミャンマースタッフが自分の部下を教育し、将来、ミャンマー拠点をリードする人材になるためには、周りと協力した柔軟な対応や自分の業務範囲を超えていく必要があります。その前提として、その会社の社員としての考え方=経営理念や会社の戦略を理解してもらう事が重要です。理解してもらう事ができれば、企業文化の壁を超える事ができます。
昇給制度の構築方法については、専門性が問われますので、残念ながら今回のブログでは全てをお話する事はできません。
詳細に関してご関心をお持ちの方は、お問合わせいただければと思います。
ぜひ皆様のミャンマービジネスを加速させるためにも、昇給制度をより良く設定し、組織マネジメントに役立てていただければと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
▽参照情報
①日本貿易振興機構 ミャンマー 概況
https://www.jetro.go.jp/world/asia/mm/basic_01.html
東京コンサルティングファーム ミャンマー拠点
大月健翔(Otsuki Kento)
Mail:otsuki.kento@tokyoconsultinggroup.com
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