集団労働協約の締結について

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。
今週は、メキシコにおける集団労働協約の締結について記載致します。

質問)
社内の従業員がそれぞれ別の労働組合に所属していた場合、労働協約は各組合と締結する必要があるのでしょうか。

回答)
同じ会社内に複数の組合がある場合、必ずしも各組合と労働協約を結ぶ義務はございませんが、連邦労働法第388条に基づき、協約を結ぶ上では下記3点の規則を守る必要がございます。
労働組合の種類によって該当する条件が異なりますので、各組合がどの種類に当てはまるのかを事前に把握しておくようにお願い致します。
ちなみに労働組合は職業別(Gremiales)、企業別(De empresa)、産業別(Industriales)、全国産業別(Nacionales de industria)、職業別(De oficios varios*少人数制)の5種類に分類されております。

1、企業別組合(De empresa)または産業別組合(Industriales)、もしくはその両方が存在する場合は、労働者が一番多く所属している組合と労働協約を締結する。

2、職業別組合(Gremiales)が存在する場合、双方の同意があれば、1で締結された労働協約に組み込まれる。同意を得られない場合は、各組合はその職業を対象とした協約を締結する。

3、職業別組合(Gremiales)と企業別組合(De empresa)、もしくは産業別組合(Industriales)が存在する場合、職業別組合に所属している労働者数が、企業別または産業別組合に所属している同じ職業の労働者数よりも多ければ、その組合に対する労働協約を締結することができる。

Artículo 388.- Si dentro de la misma empresa existen varios sindicatos, se observarán las normas siguientes:
I. Si concurren sindicatos de empresa o industriales o unos y otros, el contrato colectivo se celebrará con el que tenga mayor número de trabajadores dentro de la empresa;
II. Si concurren sindicatos gremiales, el contrato colectivo se celebrará con el conjunto de los sindicatos mayoritarios que representen a las profesiones, siempre que se pongan de cuerdo.
En caso contrario, cada sindicato celebrará un contrato colectivo para su profesión; y
III. Si concurren sindicatos gremiales y de empresa o de industria, podrán los primeros celebrar un contrato colectivo para su profesión, siempre que el número de sus afiliados sea mayor que el de los trabajadores de la misma profesión que formen parte del sindicato de empresa o de industria.

労働法では、上記のような規定を最低限守るよう記載されておりますが、「各組合と協約を結んではいけない」という規定はございませんので、組合に労働協約の締結を要求される場合も可能性として考えられます。労働組合との付き合い方によっては、ストライキの発端となりかねないこともございますので、十分な注意が必要となります。
労働組合および組合との労働協約に関し、ご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお問合せ下さい。

*引用元「Ley Federal del Trabajo(メキシコ連邦労働法)」

クリックして125_220618.pdfにアクセス

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点

清水皐

 

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