メキシコの福利厚生事情

 

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。

今週は、メキシコの福利厚生について記載いたします。

 

質問)

メキシコにて新しく拠点を設立する予定となり、メキシコ人従業員の採用を検討しているのですが、福利厚生の内容に関して未だ検討中となります。
アギナルドや有給休暇、PTUなどメキシコ特有の法定福利に関しては存じておりますが、その他通勤手当なども福利厚生として取り入れたいと考えております。
福利厚生を検討する際の留意点、およびメキシコで一般的とされる法定以外の福利厚生の種類があれば、ご教示いただきたく存じます。

 

 

回答)

お問い合わせいただきありがとうございます。

まず、福利厚生を取り入れる際の留意点について、以下2点記載いたします。

 

①損金算入の条件を確認する…
アギナルドや有給休暇などの法定福利は、原則全額損金算入となりますが、
例えば最低15日分の日給を支給するよう定められているアギナルドに関して、
15日分を超えた額を設定した場合は非課税福利厚生費と見なされ
損金として計上可能となるのは全体の47%となります。

また、福利厚生は一般的に全従業員へ平等に支給されることが
損金算入とする条件でございますので、
各福利厚生費がどの程度損金として計上できるのかという部分を確認する必要がございます。

 

②福利厚生費の確保、管理体制の確認をする
当然ではございますが福利厚生を増やすほど、費用や工数等のコストがかかります。
メキシコでは一度設定をした福利厚生の内容を減らしてしまうと、従業員からの不満を買いかねませんので、費用対効果を考えて設定をされることをおすすめします。

 

次に、メキシコでよく見られる福利厚生について、ご参考までにいくつかご紹介をさせていただきます。
ちなみに、メキシコでは法定福利をPL(Prestaciones de Ley)の、法定外福利をPSL(Prestaciones Superiores a la Ley)と分けて表記することもございます。

 

・民間保険(高額医療保険、生命保険)Gastos Medicos Mayores、Seguro de Vida
メキシコでは、IMSS(Instituto Mexicano de Seguro Social)と呼ばれる社会保険への加入が義務付けられてはいますが、内容は然程手厚くはなく、多くの日系企業ではこの社会保険に加えて民間保険の料金を負担することを福利厚生として提示しています。

・食事手当Ayuda de Comida
フードクーポンと呼ばれる買物券(Vale de Despensa)の支給や、社食:Comedorとして社内食堂を完備しているところがございます。

・通勤手当Ayuda de Transporte
ガソリン券(Vales de Gasolina)での支給、もしくは通勤費用を給与に上乗せして支払うといった対応が可能です。

・社内預金:Fondo de Ahorro
一般的にメキシコ人は自身で貯蓄をするという習慣が無い為、企業にて月給の数%を毎月預り金とし、年末に返還するという制度です。多くの場合は、返還の際に数%加算したものを支払っています。

 

今週は以上となります。
福利厚生や給与設定の面でご不安な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
清水皐

 

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