ブラジルでの人のマネジメント③

投資環境

 

こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
先週、先々週に引き続き、ブラジルでの人のマネジメントについて記載をいたします。
過去2回の分をご覧になっていない方は以下のURLよりご確認いただけると幸いです。

 

前回のブログでは、
企業が抱える共通の課題である『人のマネジメント』に関して
心と技の2つの軸で人材を分類し、
なぜミドルマネージャーが組織の中から生まれにくいのか
というお話をいたしました。

今回は、人のマネジメントにおいて、
弊社が実際に行っている、3つのルール順を追ってお話をいたします。

 

早速ですが、まず1つ目は、
<<与えたものが得たもの>>というルールです。

これは、弊社の経営理念の1つにもなっており、
なぜこれを経営理念の1つとしたのかという経緯も含め、お話しいいたします。

 

弊社の代表である久野(くの)が32歳で独立して間もないころ、
久野自身が自分で事業計画を作成していたものの、
なかなか事業は思うようにはいかず、自分で立てた事業計画の数字に
自分自身が追いかけられてしまっている時期がありました。

久野自身も、これは何かおかしいな、そう感じていた時に、
あるお客様の社長室の色紙に
<<与えたものが得たもの>>という言葉が書かれているのを見つけました。
これが、今もなお弊社の経営理念になっている言葉との出会いになります。

 

この言葉を見たときに、久野自身ははっと気が付きました。
“自分は得よう得ようと、得ることばかり考えていた。
与えたもの以上に得ることはできない。
つまりは、与える方に価値観を転換しなければならないのだ。”

ということを深く実感したのです。

 

ここで1つ、この<<与えたものが得たもの>>を図解した、
3つの輪のお話をしたいと思います。
そして、この3つの輪の話は、弊社でも『人のマネジメント』を行う上で
実際に弊社の社員にも行っているものです。

 

まずこの3つとは何かというと、
左から、社員、会社、社会の3つとなり、
この3者が皆、win-win-winの関係となる必要がございます。
『与える』というベクトルは、
上側の、左から右に矢印の方向が向いているもの(→)で、
『得る』というベクトルは、
下側の、右から左に矢印の方向が向いているもの(←)となります。

 

社会(つまりは、お客様)から会社が『得る』というのは、
売上や利益になるのですが、
『与える』と『得る』が等価交換であると考えたとき、
この『与える』、つまりは与えた価値に応じて、
売上・利益を『得る』ことができるのだということになります。

 

そして、社員にとって『得る』というのは、つまりは給与です。
この給与がどうして増えるのかを考える時に、
本来であれば、
社員が会社を通じて社会(お客様)に与えた価値と、
自分たちが得ることのできる給与
の等価交換として捉えるべきなのですが、
社員はどうしても自分たちが『得る』部分、
つまりは給与しか見ない傾向にあります。

 

しかしながら、『得る』というのは、あくまでも結果に過ぎず、
原因である、『与える』
つまりは、会社がこれから売上・利益をアップしていくにはどうしたらいいのか、
そしお客様に提供する価値とは何か、
それを高めるには自分自身がどう行動するべきなのか、
ということを踏まえて、
この流れを全部高めていく必要があります。

 

ですので、はじめにこの社員、会社、社会の3者がwin-win-winの関係になるための、
『与える』と『得る』の、この3つの輪のストラクチャーを見せていくことが、
<人のマネジメント>において重要になっていくという訳です。

 

少々1つ目のルールのところでお話が長くなってしまいそうなため、
一旦区切りたいと思います。

次回のブログでは、1つ目のルールの続きで、
具体的にどのように、このストラクチャーを社員に見せていくのか、
についてお話していきます。

お読みくださりありがとうございます。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀

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