バングラデシュの製薬産業

バングラデシュにおける産業と言えば、繊維産業が最も有名だと思います。ユニクロのバングラデシュ進出で日本でも一躍脚光を浴びましたが、欧米ではその十年以上前からバングラデシュの繊維製品はその名を知らしめていました。ユニクロの後に続くように、多くの日系アパレル企業がバングラデシュを進出先として考えるようになりました。

しかし、繊維産業の陰に隠れてまだ目立ちませんが、バングラデシュでは製薬産業が今後成長していく産業として知られています。実際に、バングラデシュの製薬技術は決して低くなく、WHO(世界保健機関)が定める各種の基準をクリアした医薬品を製造しています。

製薬市場は年15%の成長を続けており、街中を歩いていてもあちこちで薬局を見かけます。バングラデシュ政府も主要産業として成長させていく方針です。

現在、バングラデシュは安定した経済成長により、中産階級が増え続けています。さらに、現地はとても衛生的とは言えない環境であり、デング熱やマラリアへの感染の恐れから蚊に刺される事すら警戒しなければならない状態です(車に乗っていても、蚊が紛れ込んでいるとわかると直ちに運転手が備え付けの殺虫剤を吹きかけます)。そのような環境ですので、製薬産業に対するニーズは官民ともに大きなものになります。

2011年にニプロが合弁会社を設立して日本でも話題になりました。これを皮切りに、今後ますます日系企業が進出していく事が予想されます。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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