バングラデシュではガス料金が高騰しており、バングラデシュの産業に大きな影響を与えそうです。発電施設における1立方メートルのガス料金は3.16BDT(バングラデシュタカ)から9.74BDTへと値上がりしており、これは価格が208%高騰したことを意味しています。
ダッカ商工会(DCCI: Dhaka Chamber of Commerce and Industry)によれば、ガス料金の高騰により大きく影響を受ける産業は、肥料業、繊維業、縫製業、セメント業、鉄鋼業であり、これらの産業において力を入れている周辺国のベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジアに後れを取らないためにも、バングラデシュはエネルギーに対する関税を引き下げる必要があり、それができなければバングラデシュの長期経済成長計画に影響があるとしています。
【各産業におけるガス料金の上昇率】単位:%
発電 | 93.73 |
鉄鋼 | 11.42 |
繊維 | 22.57 |
セメント | 4.09 |
<参考: The Daily Star>
繊維産業では電力を供給し続ける必要があるため、しばしば停電の起こるバングラデシュでは自家発電の使用及び設置が不可欠となっています。産業分野全体のコスト高騰を避けるためにもダッカ商工会は、産業分野に限りガス料金の引き上げを見直す必要があると主張しています。
バングラデシュは自国のエネルギーを輸入に頼っていますが、複数の発電所設立を進めています。エネルギー分野におけるバングラデシュ政府の今後の対応に注目が集まっています。
Tokyo Consulting Firm Limited
齋藤かおり
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